「瞳に映った景色」からアイドルの自宅を特定した男「驚愕の手口」

プロでもなんでもない素人が…
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「顔認証」からは逃れられない

一方でこうした技術が大いに役立ったケースもある。徳島で起きたある性犯罪事件では、警察が容疑者と見込まれる男のスマホを押収したところ、被害者の顔写真が保存されていた。

これだけでも有力な証拠だが、さらなる事実が発覚した。

当時、鑑定課で事件を担当していた徳島県警生活安全部生活環境課次長の秋山博康氏が語る。

「被害者の顔写真を拡大し、色や明るさを修整したところ、被害者の瞳に、容疑者の姿が写り込んでいることがわかりました。また、背後の様子から、その場所が犯行現場であることも特定できました。動かぬ証拠を突きつけられた容疑者は、否認せず、犯行を認めました」

警察も負けじと、顔写真の瞳から個人情報を割り出していたのである。

 

高解像度化が進んでいるのはスマホカメラだけではない。ITジャーナリストの三上洋氏が語る。

「隣国・中国の深センでは、歩行者の信号無視が常態化し、問題となっていました。そこで、自治体が監視カメラを設置し、信号無視した歩行者を録画し、モニターに違反者の顔を映し出す顔認証システムを採用しています」

こうした技術は日本でもすでに使われている。

MARUZEN&ジュンク堂書店などが採用しているのが、顔認識技術を用いた万引き抑止システムだ。店舗で身柄を確保した万引き犯の顔情報を共同のデータベースに登録する。書店の入り口をくぐるすべての客はいったん顔を録画され、あらかじめ登録された過去に万引きをした人物と照合される。登録された人物が入り口を通過すると、警備室に通知が行き、店員はこの人物の動向を確認し警戒する、という仕組みだ。

一度システムに顔情報を登録されると、眼鏡をかけたり、うつむいたりしても同一人物だと認知され、認証率は7~8割の精度を誇るという。

役立つのか、害を及ぼすのかにかかわらず、現代社会にはあらゆるところに「目」がある。一枚の写真から、あなたの個人情報のすべてが丸裸にされてしまうのだ。

『週刊現代』2019年10月12・19日号より

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