これが日本の伏魔殿…マンション「パレ・ロワイヤル永田町」をご存知か

この国の裏側、ぜんぶ見てきた
長谷川 学 プロフィール

もとは料亭があった場所

パレは過去の遺物ではない。今も密議を好む政治家が棲みつき、時に人事さえ決まる。

この超高級マンションの40年の歴史は、そのまま日本の政治の裏面史である。

 

昨年、「パレの主」ともいえる大物政治家が事務所を畳み、ひっそりと永田町を去った。「参議院のドン」と呼ばれた村上正邦元労相だ。現在87歳になる村上は、'77年の建設当時からパレを知り、自らもパレに長期間、事務所を構えてきた。往時を村上が懐かしむ。

「もともとパレの敷地には俳優の長谷川一夫が経営した『加寿老』という料亭があって、パレは、その跡地にできました」

長谷川一夫は、阪東妻三郎と並ぶ、戦後の日本映画を代表する大スター。俳優業の傍ら料亭を営んだ。当時を知る元自民党議員秘書が語る。

「加寿老の店名は、長谷川と懇意だった吉田茂元首相の命名です。いまの安倍首相の祖父の岸信介元首相も加寿老をよく利用。岸氏が首相当時、デヴィ夫人と結婚前のスカルノ・インドネシア大統領がここで密会したのは有名な話です」

岸信介とスカルノ大統領(Photo by gettyimages)

長谷川は多くの政治家と懇意にしてきたが、とくに親しかったのが玉置和郎元総務庁長官だった。

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