ボタニカルブームが酒業界にまで…「クラフトジン」の快進撃

地方が熱狂している

北海道から沖縄まで

全国各地で「ご当地・クラフトジン」が次々と名乗りをあげ始めている。「クラフトジン」は、大手メーカーがつくる「スタンダードジン」に対して、小規模で少人数でつくられるものの総称だ。北は北海道から、南は沖縄まで、各地域にある蒸溜所が地元産のボタニカル(植物)を用いて、次々と新たなジンをつくりだしているのだ。

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「ジン」は、マティーニやジンフィズに欠かせない世界4大スピリッツのひとつ。ジュニパーベリー(セイヨウネズという果実を乾燥させたもの)を使って蒸溜し、37.5度以上のアルコール度数があればジンと称することができる。その条件さえ満たせば、どんなハーブやフルーツを加えることも可能だ。つまり、それぞれの地域で収穫される農産物をふんだんに使うことができるわけである。

たとえば、沖縄の泡盛メーカー「まさひろ酒造」では、泡盛をベースに地元産のシークワーサーやゴーヤー、グァバなど南国ならではのボタニカル6種を使ったジンを開発。県内で初めてとなるクラフトジン「まさひろオキナワジン」を2017年10月に発売した。

日本酒「風の森」で知られる奈良の「油長酒造」でも、「大和蒸溜所」を立ち上げ、2018年10月より「橘花(きっか)ジン」を売り始めた。大和蒸溜所が用いるのは、日本の固有の柑橘類「大和橘」と、古来より伝わる薬草「大和当帰」の2つだ。

今年創業300年を迎えた日本酒の造り酒屋がなぜクラフトジンをつくることになったのか、13代蔵主山本長兵衛(38)さんに訊いた。