シブコ大躍進の秘密は「ケプカ‐マキロイ」型スイングにあった!

タイガー&石川遼復活の理由も教えます
板橋 繁 プロフィール

日本人ゴルファーの「ここが間違い!」

マキロイ選手と近い体格の日本人ゴルファーに、そのような打ち方ができないのはなぜなのか?

「日本人ゴルファーのスイングは、トップの高い位置からいきなり加速に入り、インパクト付近ではむしろ減速してしまっています。このような体とクラブの使い方は、鍬(くわ)で畑を耕す動きと同じです。そこで、私は『農耕型スイング』と名づけました。

それに対して、マキロイ選手のようにクラブヘッドを背中側に残したまま体の回転で打つスイングは、『狩猟型スイング』です。弓矢で獲物を追う狩人は、必ず半身に構えて獲物と対峙し、上半身をねじることでパワーを蓄えます。そして、体のねじりをほどき切る前に獲物をヒットする。

そのようなハンターの姿はマキロイ選手のスイングに重なり、前方のターゲットに力を放出するイメージがあります」(板橋氏)

ケプカ選手やマキロイ選手をはじめ、世界ランキングの上位には「狩猟型スイング」のプレーヤーがズラリと並んでいるという。「狩猟型スイング」が、いまの世界標準のスイングになっているのだ。

タイガー・ウッズのスイングは「日本的」だった

現在、世界のトップを争っているのがケプカ選手とマキロイ選手とすれば、1990年代から2000年代初頭にかけてのゴルフ界のトップに君臨していたのは、間違いなくタイガー・ウッズ選手だ。

タイガー・ウッズ photo by Getty Images
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米国ツアーの勝利数は歴代2位となる81勝。現役プレーヤーのなかでは、圧倒的な実績を誇っている。

しかし、板橋コーチは、「タイガー選手のスイングには、日本的なスイングの一面がある」と指摘する。

 

「意外に思われるかもしれませんが、タイガー選手は上体の力が非常に強い選手で、上半身でクラブをコントロールしようとするところがあります。ただし、クラブを操作する感覚に人並外れて長けているため、多種多様なショットを放つことができ、神がかり的なパッティングもしばしば披露します。そこが、タイガー選手の圧倒的な強さを支えていました。しかし、スイング自体は、現代の潮流からはずれたスイングともいえます」(板橋氏)

00年代後半に入ると、タイガー選手は膝や腰の故障から、たびたび戦列を離脱。以前のような圧倒的な強さを見せつけることはできなくなった。

もしかすると、その故障も、体への負担が大きい日本的なスイングをしていたことに一因があったのかもしれない。

しかし、今年のマスターズでは11年ぶりにメジャーを制覇。メジャーの通算勝利数も15勝まで伸ばし、復活の狼煙(のろし)を挙げた。

復調の要因は何か?