2019.11.03
# 企業・経営

猫屋敷の主が直面した「3万5000頭殺処分」のヤバすぎる現実

「愛情」ではなく「物流」で猫を救おう
小泉 カツミ プロフィール

猫ブームの裏側で

ペットフード協会の調査によると2018年の猫の飼育頭数は全国では約965万頭で、犬の約890万頭を上回る。猫ブームは本当なのだ。

環境省の調査によれば、2018年度に動物愛護センターが引取った猫は約6万2000頭。譲渡された猫が約2万6600頭、そして約3万5000頭が殺処分されている。それでも1989年(平成元年)の引取り頭数は34万頭で殺処分33万頭だったことからすると、明らかに譲渡数が増加し、引取り頭数と殺処分が減少している実態がわかる。

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東京キャットガーディアンは、2008年に任意の保護団体としてスタートし、2010年4月には特定非営利活動法人(NPO法人)を取得した。譲渡事業の他にも、飼い主のいない猫のための不妊去勢手術専門の動物病院「そとねこ病院」も運営している。これまでに7100頭を超える猫を譲渡し、9460頭以上の猫の不妊矯正手術をしてきた。

山本さんが言う。

「世の中に足りないのは、猫への愛情ではなくシステム。ペットショップやブリーダーから購入する以外に、民間の保護団体から猫を譲り受けるというルートを社会に定着させたいと思っているんです」

現在、常時300頭の猫が当団体に保護・飼育され、譲渡数は年間700頭にのぼる。保護猫は、すべて不妊去勢手術が施され、ワクチン注射、ウィルスチェックなどが済んだ猫たちだ。

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