あらゆる病気はミトコンドリア不足

『血液から老いる』とカナダの医学者ウィリアム・オスラーが言っているように、血液が汚くなると長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子。活性酸素の発生を抑え、免疫細胞の暴走を止める)は少なくなります。個人差はありますが、2000~5000個が存在しているんです」

腎臓は血液中から身体に必要なものと不要なものを分けるろ過装置だ。前の説明でわかるように、ミトコンドリアが弱って減少すれば、汚い血液を体内に戻すことになる。汚い血液が増えれば活性酸素が増え、免疫力が低下する。ミトコンドリアの敵である活性酸素が抑制されなければ、ミトコンドリアも弱り、減少する。悪循環の連鎖が始まる。

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「私たちの身体は60兆個の細胞からできていて、約1%が毎日死んでいきます。その細胞のアポトーシス(細胞の自殺)にもミトコンドリアは重要な役割を担っているのです。細胞分裂をする時に細胞の設計図であるDNAをコピーしますが、どうしてもミスが生じ、突然変異を起こす細胞が出てきます。アポトーシスがうまくいけば、がんなどの異常な細胞は増殖しないんです」

私は細胞レベルで健康維持や病気を考えたことがなかったと気づかされた。関節リウマチは自己免疫疾患で異常たんぱくを作ってしまう。それが関節に沈着しやすく、関節の痛みとなる。肘や膝が腫れて痛むという自覚症状があっても、細胞の状態やどの栄養が不足して、どこで何が起きているのかを考えたことがなかったし、知ろうともしなかった。

不調なら薬でその原因をやっつけるしかない。当初はそういう思考しかなかった Photo by iStock

母の30年にわたる関節リウマチの闘病生活を見て、悪化しても治らないと決めてかかっていた。不調があるのなら、その原因を見つけ出し、栄養を補って、あるべき正常な状態に改善していこうという視点にハッとした。

今思うと、なんと愚かなことをしたのかとわかるが、その頃は疲れや精神的なストレスで具合悪さは加速し、薬漬けで、身体も頭も麻痺していた。肩が凝りすぎると、痛みがわからなくなるのと同じで、血流も悪く、冷えきった身体は固まって何も感じなくなっていた。