食のスペシャリスト&グルメに精通する識者で構成される「FRaU Foodies」が、今イチオシの料理やスイーツなどをお届けします。今回紹介するのは、カレー屋巡りが趣味の女優・奈緒さん絶賛の一皿。鮭嫌いだった奈緒さんを好きにさせた専門店が営む、立ち飲み店のカレーです。

インドでの経験に基づいた
店長さん渾身の本格カレー

「幼い頃から苦手だった鮭を大好きな食べ物に変えてくれました」。奈緒さんの食ライフに大きな影響を与えた店が、代田橋にある「しゃけ小島」。代田橋の沖縄タウン、めんそーれ大都市場にある鮭専門店です。

今回紹介するのは「しゃけ小島」ではなく、お隣の姉妹店「しゃけスタンド」。その名の通り立ち飲み形式で、鮭を使った料理はもちろんのこと、居酒屋メニューを中心に構成。リーズナブルな価格帯で提供しています。

コの字カウンターに、NHKが流れるラジカセなど昭和感漂うレトロな店内には、料理名と価格が書かれた手書きの短冊がズラリ。その中に奈緒さんオススメの「鮭カレー」を発見!

「鮭の素材そのものの美味しさはもちろん、カレーの本気度に驚く一品です。こっそり店員さんのInstagramを見せていただきましたが、そこにはカレー、カレー、カレー! カレー1色。こだわりにこだわって作られたのだなと納得しました」

鮭カレー ¥1000

そう、こちらのカレーはこだわり尽くし。焼いた鮭の中骨でとったダシに、ターメリック、クミンシード、コリアンダーなど7種類のスパイスを合わせ、そこにオリーブオイルで炒めた鷹の爪や青唐辛子、マスタードシードなどをイン。さらに、スパイスでマリネのようにして練られた鮭の身が加わります。

大きくカットされた鮭はゴロッとして食べ応えがあり、それはまるでチキンを食べているかのよう。鶏と違って鮭が持つ塩気が、カレーのアクセントになっています。

ライスはパキスタンのお米、バスマティライス。カレーをかけてパクッと口にすると、ココナッツミルクの甘い香り、辛みのあとにツンとスパイスの香りが鼻に抜けます。

マスタードオイルで炒めた大根の付け合わせも抜かりなし。寝かせることで生まれる発酵したような酸味が箸休めにピッタリです。

日本酒は60mlのグラスで提供。左から、るみこの酒¥380、日高見¥280、佐久の花¥380

「しっかり効いたスパイスがどんな季節にもお酒にも寄り添ってくれます」と奈緒さん。ビール、サワーと様々なお酒を揃える中で特に力を入れているのが日本酒。季節のお酒が飲めるように都度更新されています。

約20種類を揃え、グラス60mlで280円〜とリーズナブル。グラスを小さくしているのも、いろいろと楽しんでほしいという思いから。飲み比べをして、自分好みの味を見つけるのもいいでしょう。

鮭カレーのトッピングのひとつ、いくらヨーグルト +¥300

また、カレーのトッピングは6種類用意。変わり種が「いくらヨーグルト」。ヨーグルトのいくらのせで、カレーにかけてライスと一緒に食べれば、驚くほどに爽快! 辛くなってきた口の中をさっぱりさせてくれます。

立ち飲み屋さんですから、つまみが充実。これからの季節にいいのが、おでん。鍋の中には、鮭の頭やアラ、鮭節、鰹節でとった出汁に約20種類のタネが浸かっています。

いくら豆腐 ¥590 

人気は「いくら豆腐」。出汁が染みた豆腐の上にいくらがドッサリ。贅沢この上なしのタネです。

“しゃけ”スタンドに来たのなら「上しゃけ」を食べないわけにはいきません。鮭は春から初夏にかけて水揚げされる天然モノの「トキシラズ」。釧路から随時直送される代物で、注文を受けてから「しゃけ小島」で焼いてくれます。

上しゃけ ¥1200

出された「上しゃけ」の厚みにビックリ! そして食べてビックリ! プリッとしながら柔らかな身は、鮭専門店だからこそ出せる美味しさ。脂ノリが抜群で、パリッとした皮目とのコントラストもたまりません。日本酒との相性が抜群です。

こちらは、女性がひとりで入れるようにと店長以外すべて女性スタッフで営業しているのも特徴。その甲斐あって女性のおひとりさまや女性だけのグループが多いです。カレーだけを食べに来られるお客さんもいるので、お酒を飲めない人も気兼ねなくどうぞ。

しゃけスタンド
東京都杉並区和泉1-3-15 めんそーれ大都市場内
☎なし
営業時間:16:30〜23:00LO、日15:00〜22:00LO
定休日:月(祝日は翌火曜休)

PROFILE

奈緒 Nao
1995年2月10日生まれ。福岡県出身。女優。映画やドラマなど多数の作品に出演し、ドラマ『あなたの番です』尾野幹葉役で注目を集める。毎週火曜21時より放送中のドラマ『まだ結婚できない男』(関西テレビ系)、11月1日よりスタートするドラマ『赤ひげ2』(毎週金曜20時/BSプレミアム)、11月30日公開の映画『ハルカの陶』、2020年秋公開の映画『みをつくし料理帖』に出演。

Illustration:YUGO. Photo:Megumi Tanimoto Composition:Seiki Ebisu