〔photo〕iStock

ハウステンボス詐欺事件、「偽造手形」で溶けた40億円を追え!

複雑怪奇に動いた巨額マネーの行方

「40億円」が溶けた…

経済事件に「溶かす」という用語がある。

犯罪収益などを、国内外への投資や出資、事業資金などに投じたとして、失わせる行為。債権者や税務当局、捜査機関の追及を受けないように巧妙に隠しているわけで、犯罪のプロフェッショナル、あるいは逮捕を厭わない確信犯が関与していることが多い。

上記写真の西武信用金庫が発行した40億円為替手形は偽造である。

振出人の住所や印鑑は本物だが、西武信金印は偽物。なにより本店住所が中野区2-29-10となっており、町名がないというズサンさ。被害者が、とりあえずの「担保」として受け取ったために通用した。

 

40億円手形偽造は、19年3月に発覚した旅行代理店大手・HISの澤田秀雄代表が巻き込まれたリクルート株を舞台にした投資詐欺事件の一環である。

幾つかのメディアが報道、私も本サイトで『HIS澤田会長が巻き込まれた「50億円詐欺事件」の深層』と題して配信した。

それから約7ヵ月が経過、澤田氏の窓口となった金取引業「アジアコインオークション」の石川雄太代表が原告となり、8名2法人を被告(公判過程で2名を取り下げ)とした民事訴訟は、答弁書や準備書面の提出により、内容が明るみに出つつある。

被害者サイドは、澤田、石川両氏とも沈黙を貫くが、被告のなかには「誤解されたまま報道されているのは我慢できない」として、私の取材に応じた人もいる。

そうした公判で明かされた資料と証言、被告の生の声などを取り混ぜながら、「溶かされた40億円の行方」に迫ってみたい。

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