2019.10.24
# JR # 鉄道 # MaaS

JRも自動運転を採用、「運転士が消える日」は来るのか

無人化は実現するか、それとも…
杉山 淳一 プロフィール

1981年。福岡市営地下鉄がATOを導入した年に、神戸新交通ポートランド線がATOかつ無人運転で開業した。これが世界初の無人自動運転列車の路線だ。神戸新交通は神戸市も出資する第三セクター。直轄の神戸市営地下鉄では4年前にATOを導入しているから、その実績も貢献しただろう。

無人運転実現のため、立体交差の軌道だけではなく、プラットホームも天井まで届くガラス製の仕切りとホームドアが設置された。線路内には徹底的に人が立ち入らない設計だ。これがのちの新交通システムの雛形ともなる。

 

JRが導入する自動運転は新交通システムのような無人運転ではない。もちろん無人運転は究極の目標だろう。自動運転導入後は無人運転実施のための安全確保に取り組むと思われる。

成功例を挙げると、米国サンフランシスコのBART(Bay Area Rapid Transit、ベイエリア高速鉄道)は、車掌乗務型の無人運転を実施している。主に4方面6系統、営業距離は約150km。東京近郊の大手私鉄に匹敵する規模だ。最高速度は時速130kmである。これは現在の常磐線各駅停車より速く、ATO無人運転のリニモ(愛知高速交通東部丘陵線)の時速100kmよりも速い。世界最速だ。

無人運転として世界最速の130km/hで走行するBART(バート)/Photo by gettyimages

スピード比べをするなら、現在建設中のリニア中央新幹線は無人運転で時速500kmを出す。この速度だと、運転士が目視で危険を察知しても対処しようがないからだ。したがって軌道部分の安全策を二重、三重に構築している。

一方、中国湖北省武漢市の鉄道車両メーカーは、最高時速600km~1000kmの高速リニアモーター実験車両を公開した。こちらは運転席がある。自動運転ではないようだ。航空機と同じく、出発と到着の操作を実施、または監視するのだろうか。

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