靴のサイズが「若い頃より大きくなったら」要注意

50歳で足形は急変する(後編)
アシックス スポーツ工学研究所

大半は足が外側へ広がっていく

足が太くなる点について、さきほどは足囲の変化で述べました。横アーチが潰れることで、足囲が「どれだけ太くなったか」を見ました。

そこに、かかとの内側方向への傾きの要素を加えると、「どのように太くなるか」が見えてきます。かかとが内側へ傾く人と、逆に外側に傾く人がいるわけですから、前足部についても、内側へ広がっていく人と、外側へ広がっていく人がいます。

横アーチが潰れて、幅が広がった足は「開帳足」と呼ばれます。図9のように、同じ開帳足でも2種類あって、外側に広がっていくタイプ(左)と、内側に広がっていくタイプ(右)があります。

どちら方向へ広がったかを見るときに、私たちはまず足のセンターラインを基準に置いて考えます。かかとのもっとも後端を「踵点」と呼びます。この踵点と、第2趾(人差し指)のつけ根を結んだ線が、足全体のセンターラインです(図6を参照)。

複雑なので説明は省きますが、図の足のイラストのように、前足部の中心線と、後足部の中心線を求めます。足全体のセンターライン、前足部の中心線、後足部の中心線の三つの関係で、足がどちら方向に広がっているかを考えるわけです。

図のように、平均的な足は、後足部の中心線はセンターラインのかかとを基点として少しだけ外側へ傾き、前足部の中心線はセンターラインのつま先を基点として少しだけ外側に傾いています。基本になる足という意味で、こうした足のことをアシックスでは「スタンダード足」と名付けています。

これが加齢によって変化していきます。後足部と前足部の中心線がさらに外側に傾く人がいます。このような足のことは「カーブ足」と呼んでいます。外側へ広がっていくタイプの足のことです。

一方、まったく逆に、後足部と前足部の中心線が内側に傾くことで、センターラインとほぼ一直線に近くなる人がいます。このような足を「ストレート足」と呼んでいます。こちらは内側へ広がっていくタイプの足のことです。

その構成比を見たのが、上のグラフです。50歳未満と50歳以上で、ストレート足の比率はほぼ変わりません。若いときにストレート足だった人は、歳を重ねても内側や外側へ広がっていかず、ストレート足のままだということだと考えられます。

一方、加齢で増えたのは、セミカーブ足とカーブ足です。女性のセミカーブとカーブを合計した割合は、50歳未満で27・5パーセントだったのが、50歳以上で38・9パーセントになっています。約40パーセントの人はカーブ足傾向になっていくのです。

スタンダード足やセミストレート足の人は、逆に50歳を超えると減ります。それらの減少したぶんが、セミカーブやカーブに移行したと考えています。

つまり、ストレート足を除く大半の足は加齢とともに、足が外側へ広がっていくことがわかります。このため、カーブ足になる人が多いと考えています。