セックスレスは、珍しい問題ではない。年齢に限らず、夫婦でも恋人同士でも、悩みを抱えている人は多くいるはずだ。60歳をすぎてもずっと元気にセックスしていますという夫婦の方が珍しいのかもしれないが、セックスレスはとても大きな問題だ。しかもその理由が、体力や時間ではなく、病気というわけでもなく、「女性として好きじゃないからできない」だったとしたら……。

長く離婚のことを取材、FRaU Webにて連載している上條まゆみさんが今回出会ったのは、半年前に離婚したという41歳の女性。6歳の息子を連れて、彼女はなぜ離婚を選んだのだろうか。

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34歳のときから7年間
一度もセックスしていません

写真はイメージです Photo by iStock

「なぜ離婚したのかと言えば、理由はセックスレスですね。妊娠してから、一度もセックスしていません。それが一番、辛かった」

栗色のロングヘアにぱっちり二重の瞳。柔らかく女らしい雰囲気の深町えりさん(仮名・41歳)は、はじめ言いにくそうに、でもはっきりとそう言った。

結婚生活においてセックスレスは、離婚事由として認められるほど大きな問題だ。でも、それはどちらかというと男性側の声として取り上げられがちだという印象がある。

実際、夫婦間のセックスのことを「夜のお勤め」と表現したり、「旦那とは盆暮れだけの付き合いだから」「こっちは子どものことで手一杯なのに、相手なんかしてられない」などと、あけすけに語ったりする女性は少なくない。それらはみな、女性は求めるのではなく、求められる性であることを前提とした会話だ。

そのなかで、求められないという事実は、女性にとって二重三重に苦しい。――えりさんは半年前、6歳の息子を連れて離婚した。