結婚したい人への辛い質問

ただ、改めて思うのだ。男女含め、私の周りにも少なからずいる、結婚がしたくて仕方ない人にとっては、つらい質問なんだろうな、と。そして、彼や彼女らが、「不妊で悩めるなんて正直うらやましい」とこっそりつぶやくのも理解できる。欲しくてたまらないものが手に入らないのはつらいことだ。とくに結婚、子どもなど、"手に入れている"人が多数派の事柄に関しては。頭髪の寂しい男性の友人は、あって然るべきはずのものがないことを、なぜ笑われ、バカにされたりしなければならないのかと憤慨していた。本当にその通りだと思う。

念のため言っておくが、私は「結婚否定派」ではない。結婚に興味があるか、ないか、するか、しないかは自由だし、自由であるべきだと思う。どうか私の内心の自由を認めてはいただけないだろうか。派閥を組むつもりもないが、あえて属するとすれば、「結婚に関心がない派」だ。私が言いたいのは、人が自分とは違う生き方、考え方を受け入れましょうよ、すべての人があなたと同じ価値観で生きているわけではないんですよということだ。日本における「結婚」をとりまく環境に関しては、ダイバーシティー(diversity)などちゃんちゃらおかしいわ、今は21世紀ですよと思う。

「結婚」に限ったことではない。自分の価値観=正義の人に、戸惑うことは多々ある。たとえば、ある日、ランチタイムにひとりでレストランに入った。カウンターに通されたところ、隣は知り合いだった! すでに食事の半分以上を終えている彼女は私にこう言った。「ひとりで食べるの、さみしいよね。私、頑張ってゆっくり食べるね」。あなたはひとりで食べるのが好きではないのかもしれない。でも、だからといって、なぜ私も同じに思うと思うのだろうか。

大勢のご飯も楽しいかもしれないけど、一人のご飯を心から楽しむ人だっている Photo by iStock

ところで、私も、「#死ぬまで独身でいる確率」診断、やってみた。最初にやった数日前は3%だった。今日はなんと94.3%だ。え、どういうこと? よく見ると、この診断メーカーは、「日替わり」と設定されている(日替わりでない「診断メーカー」もある)。なんて罪なんだろう。

聞けば、友人の独身女性は、「今日は何パーセントだった、昨日より確率が下がった」と、独身女性同士で、ダイエットの経過報告のようにその結果を報告しあっているそうだ。また、「もう今世では結婚をあきらめた」と言いながらも、まだ結婚を夢見ている、来年50歳を迎える友人は、「今日はもっといい結果が出るかもしれない」と、つい毎日試してしまうという。彼女は、「結婚したくてもでできない気持ちをもてあそばれた。くやしい」と憤慨していた。たしかにそう思う。

診断メーカーが悪いとは思わない。シェアして楽しむのも自由だ。しかし、結婚している人のほうが、結婚していない人よりも、社会的に上のような扱いになっていることに、私は納得がいかない。まあ、これに関しては、独身であることを卑下している人たちにも大きな要因があると思う。

結婚したい人、したくない人、したいけどしていない人、したくなかったけどした人、結婚に対する思いは、人それぞれ異なる。それに正解も、上下もないし、自由にさせてくださいなと思う。それだけのことだ。

結局は人それぞれが自分の足で歩く。その選択肢は多様にあって、誰かに幸せかどうかを決められるものではない。たとえなにかしらほろ苦い思いを抱えながらでも、楽しく人生生きていきたい Photo by iStock