2019.10.22

なぜ妻は「うちの夫、ポンコツ」と感じるのか?目からウロコの夫婦論

ベストセラー『妻トリ』著者が語る
黒川 伊保子 プロフィール

原因を知れば、対処できる

とくに出産直後は、脳の認知が繊細になります。小さな命に認知スケールを合わせているわけですから、大人の男は、どうしても「でかっ」「がさつっ」と感じてしまう。もう本当に、夫の足音だけでさえ、どかどか乱暴に聴こえる。夫が発する言葉も、ひとつひとつが自分を攻撃しているように感じるんですね。

私の場合、8月10日に子どもを産んで、12月10日に職場に復帰しているんです。そのときは、電話の音が暴力的にさえ感じて、オフィスがすごく怖かった。「おはようございます」と挨拶されただけで責められている気すらしました。

でも私は脳の研究をしているから、そこで「わっ、産後の脳の認知モデルってこういうものなんだ」とわかるわけです。この時期、家庭で、夫のこと暴力的だと思うのも、濡れ衣もおおいにあるのだと思い至りました。

 

── 原因を知っていれば、対応も違ってくる。違いを強調するのではなく、お互いを理解してみよう。その姿勢は黒川さんの著作に共通していますね。

自然界の神様が分かとうとしているところを、どうやって夫婦は、乗り越えていくか。子育て期にに訪れる、この危機を乗り越えるとかなり楽になりますし、いざ乗り越えてからも結婚生活はまだ、50年はありますからね。

男女雇用機会均等法がはじまって30年以上が経ち、男と女が、家庭でも会社でも、直接、向き合うようになった。書いた本人がいうのもなんですけど、今の時代に必読の本なんじゃないかと思います。〈10月23日公開の後編へつづく〉

(取材・構成:堀田純司)