戦うべきは「べきべきオバケ」

人事時代に運用系業務のサービス設計をするにあたり大切なことを教わりました。

①    サービスのレベルをむやみに上げない⇒なんでもない日、バンザイ!
②    上がってしまったら意識的に下げる⇒戦うべきは「べきべきオバケ」
③    仕事そのものを楽しむ⇒家事の達人は遊びの達人

①    なんでもない日、バンザイ!

そもそも、サービスの提供は無償ではありません。外部から見たらあたりまえに提供されているように見えて多大なコスト(費用・労力)がかかっています。家事においてはママの労働力や時間が提供されています。そして一度レベルアップされたサービスは、外部からしたら「やって当たり前」のレベルを上げてしまうことになります。

うちでは、私が夕飯をインスタにアップするようになってからおかずの品数が増えて、料理の見栄えも良くなりましたが、仕事が忙しくなったのでインスタを止めたところたちまち品数が減りました。すると3歳の娘が「今日のご飯これだけ~? おさらの数すくないよぉ」と言い出すようになったのです。おかずを1品作るのに簡単なものでも平均15分かかるとして週7日×15分=約1時間半の時間を費やしていますが、家族にとってその労力は目に見えません。

この反省を生かして、今ではたまに手の込んだご飯をつくると「今日はチャレ子が保育園がんばっているから特別にごちそうつくったよ!」と、ちょっとした特別感を伝えます。アリスのティーパーティーで出てくる「なんでもない日、バンザイ!」です。これによって基本サービスのレベルを上げることなく、日常がちょっと特別な日に変身して楽しくなりました。

②    戦うべきは「べきべきオバケ」

一度当たり前になってしまった家事のレベルを変えるのは、とても大変です。特に自分の首を絞めるのは自分です。「母親だったらこれくらいやるべき」「毎日掃除機をかけるべき」と自分を追い込む悪い奴、「べきべきオバケ」が生まれます。私も産後、自分の辞書には無いと思っていた「きれい好き」という言葉が子供と一緒にオギャーと出てきて、毎日床をピカピカに磨くという修行僧のような生活を送っていました。※呪縛が解かれるまでを漫画に描いてみました(前頁)。

そういえば、先日友人から「ブリナー」という言葉を教えてもらえました。「ブレックファーストのようなディナー」という意味の造語で、夕飯にパンとベーコンとスープという朝食のような料理を食べることを指すそうです。たしかに手の込んだご飯も素晴らしいけど、栄養だけを考えたらシンプルなメニューで充分。空いた時間を子供と遊ぶ時間にあてることもできるな、と思ったのでした。そんな風に、少しずつ「べきべきオバケ」から解放されていきたいですね。

海外だとこれなら「豪華なディナー」と言われるかも。もちろん料理が好きだったり食べたかったりする人は素晴らしいことだけれど、「何品も作るべき」と考える必要はないのでは? Photo by iStock 

③    家事の達人は遊びの達人


運用系業務はルーティンワークで、やれたからといってあまり達成感が感じられません。家事も、部屋がきれいになってすっきりしたのもつかの間、30分後には子供のおもちゃとダンナ君の脱ぎ散らかした服で部屋が荒らされます。そんな時、前職時代の先輩のことを思い出します。彼と一緒に単調なデータ入力をしていた際、「これから俺はエンターキーを押すたびにケンシローになる!!」と、突然訳の分からないことを言い出しました。見ていると、データ入力中にエンターキーを押すたびに「アタタタタタタ~」と叫びだすのです。

隣の席にいる身としてはすこぶる迷惑でしたが、どんなつまらない仕事でもおもしろくするのは自分次第だと学びました。そんなわけで、我が家でも家事に遊びの要素を取り入れています。子供にとっては洗濯物をしまうのも、パパの脱いだ靴下をかごに入れるのもゲームのうち。でもダンナ君だけはうまく巻き込めないのが悩みです。

家事については普段からめちゃくちゃ悩んでいるため、今回はつい長文になってしまいました。次回は育休中の過ごし方について考えていきたいと思います!