最初は敬遠していたスピリチュアル
私が初めて「ホ・オポノポノ」の存在を知ったのは、シングルマザーであった母を介してでした。
その頃の私は大学生。自分の将来や人間関係について悩んでいた頃でした。そんな時、母は突然ハワイで著名な人物に会うために、長らく足を遠ざけていたスピリチュアルセミナーに参加しに行くと言いました。
私が物心ついた頃にはすでに、母はありとあらゆるスピリチュアリティー、セルフヘルプ、瞑想法を学ぶために国内外を飛び回っていました。私もよく母について、山奥でひっそりと開催されているスウェッドロッジと呼ばれるネイティヴアメリカンの儀式に参加したり、ネパール人の聖人が来日した際はただ抱擁してもらうためだけに2時間並んだり、小さな頃から色々なイベントに参加しました。
今の私にはとても興味があることですが、幼かった私の目には、大人が顔を歪め、涙を流しながら苦しみを分かち合う様子が恐ろしく映りました。また、母も長年世界中で癒しを求めているのに、それを学んでしばらくすると、またうつ気味になってしまうことから、そういったスピリチュアルなことを不信感とともに敬遠していくようになりました。
そんなこともあり、正直、「またか」と思い、できるだけ話を聞かないようにしました。しかし、ロスアンゼルスで「ホ・オポノポノ」というハワイ発祥の問題解決法を受けて戻ってきた母は昔とは違うように感じられたのです。それまでとは違い、無理に私にそれを勧めることもしませんでした。
母がホ・オポノポノを日本で紹介するためにコツコツと準備をしている様子を眺めながら、私も空いた時間は手伝うようになりました。そんな中、このホ・オポノポノを世界に広めたイハレアカラ・ヒューレン博士が来日した際に、この問題解決法の鍵とも言える「ウニヒピリ」の存在について教えてもらいました。
当時お付き合いしていた彼との関わりの中で傷ついたとき、就職に対して感じているストレスや疑問、家族に感じる怒り、なかなかやめられないタバコなど、その時、私が直面している体験を見せてくれているのは、他人でも社会でも学校でもなく、私の内側にいる「もう一人の自分」なのだとヒューレン博士は何度も教えてくれました。
この「もう一人の自分」がウニヒピリなのだと言うのです。そして、そのウニヒピリをケアするための方法がホ・オポノポノなのだと……。