2019.10.29
# 人生100年時代

60歳を過ぎたら、「勉強」よりも「アウトプット」が脳に良い

知識はこれ以上いらない
和田 秀樹 プロフィール

歳を取ったらアウトプットを

それよりも、歳を取ったら、これまで集積してきた知識を、どうアウトプットするかに頭を使うことが高齢者の本当の学びだと私は信じています。

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いままで得てきた知識を、組み立てながら、自分の考えを練っていく作業です。新聞を読んだり、テレビを見たり、人の話を聞いたりしても、ただ鵜呑みにするのではなく、自分なりの考え、意見を持つことです。

長年、生きてきたなかで、必ずその人の強い部分はあるはずですし、そういった分野ではその人なりの独創的な視点、考えが構築できるはずです。自分の人生経験を踏まえた強みで勝負することで、若い人たちにも勝つことができるのです。新しい知識の豊富さを競っても、若い人には勝てないでしょう。

 

自分の蓄積してきた知識を抽出、組み合わせ、ひとつの考えを練るという創造のプロセスこそ、前頭葉を鍛えるものなのです。また、こうして構築した自分の考えや意見を、誰か別の人に話すという行為も非常に前頭葉にはいいことです。

前頭葉はルーティンだけの生活をしていると衰えてしまいます。想定外のこと、いつもと違うことを積極的に生活に取り入れることで活性化します。その意味では、自分とは違う考え方の人、想定外の考え方に接し、自分なりの考えも披露するような場に参加することはとてもいいことです。

何かの資格取得を目指すなど独学で本と向き合い、「なるほど、なるほど」と言って読んでいるだけでは、勉強がボケ防止になるどころか、結果的にボケの道にまっしぐらの事態になりかねません。

ある程度歳を取ったら、インプット型の勉強は捨て、アウトプット型の勉強に変えることが、脳機能にとっては大切なことなのです。

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