最優秀賞に輝いたタイトルとは?

編集部員が「これは売れる!」と口を揃えた新書のタイトル10選

こんな現代新書を読みたい!(後編)
講談社現代新書公式Twitterのフォロワーが1万人を突破したことを記念して、先月「#こんなタイトルの現代新書を読みたい」を募集したところ、応募総数は、なんと1008タイトル! 予想をはるかに上回る応募に、大変感謝しております。選考会前半の模様をお伝えした前編(メガヒットしそうな「新書のタイトル」を、本気で考えてみた)に引き続き、いよいよ優秀賞の発表です。果たしてどのタイトルが選ばれるのか。そして最後には、「現代新書新人賞」の創設発表も⁉ それでは、どうぞ!
 

じわじわくるタイトル

一次選考を終えた一同は、小休憩をはさんで歓談)

ヨネ:優秀賞決定の前に、皆さんにお寄せいただいた1008タイトルの中から、最終選考には残らなかったけれど、個人的にじわじわきた作品を紹介させてください。まずは……『彼等が愛したマジックテープ』。

ハジメ:は? マジックテープ……?

ヨネ:いろいろな人間模様や努力が想像できませんか? どんどん行きます。続いては、『令和二年の熱中症』。東京五輪が終わったタイミングでどうでしょう。

そのほか気になったのは、『スリ師の生涯』『家庭科教師はホスト狂い』『新書のタイトルを誰がこんな風に仕立て上げるのか?』

ハジメ:う~む、君のツボがわからない……。

ヨネ:そして、『パン屋で働いてる女の子のポニーテールは何故かわいいのか』。

ハジメ:う、それは! すごくワカル!

ニッシー:たしかに、それは知りたい!(笑)

ハジメ:恐るべしポニーテール。今から最終選考の20タイトルに追加しようかな……。

ヨネ:最後にご紹介するのは、ベストセラー『未来の年表』へのオマージュ企画のような、『過去の年表』。……ただ、年表が過去のものって「普通やん!」

(一同爆笑)

ハジメ:それは面白い。一瞬考えこんでしまった。

ジュン:現代新書らしいし、選考に残しといてもいいんじゃない?

ハジメ:それは「ヨネ賞」でいいんじゃないかな(笑)。

ヨネ:改めまして、投稿してくださった皆様、ありがとうございました。

(小休憩終了)

ハジメ:さて、それでは、優秀賞を決めていきます。当初は優秀賞を1タイトルに決めるつもりでしたが、1000タイトル以上の応募という皆さんの熱意に押されて、優秀賞7作、最優秀賞3作の計10作を選びましょう。

マサ:そんなにも! 編集長、太っ腹です。

ハジメ:各優秀賞に選ばれた7名には1冊ずつ、最優秀賞に選ばれた3名には3冊ずつ、絶版を除くお好きな現代新書をお贈りします。

ヨネ:それでは、発表していきましょう!

正史に対する対抗の歴史

ハジメ:まず、私が優秀賞に選んだのは、こちらのタイトルと内容紹介です。

『反十字軍史』
『アラブが見た十字軍』もだいぶ古びたし、十字軍時代のイスラーム側の新しい本がほしい

ヨネ:編集長賞は、@palmofcordobaさんです! ひとこと、選考理由をどうぞ。

ハジメ:攻めるキリスト教の側から見れば「聖地奪還」という大義名分があっても、攻められるイスラーム側から見れば、それは侵略・略奪行為に等しいです。この「逆側の視点から歴史を眺める」というコンセプトに強く惹かれました。紛争が相次ぐ現代社会でも有効な視点でしょう。「反」という言葉の響きもいいですよね。

私が担当だったら、豊浦志朗(船戸与一)さんの名著『叛アメリカ史』のような、「正史に対する対抗の歴史」として著者にお願いしたいと思います。

保元の乱ではたった300名

ヨネ:ありがとうございます。続きまして、ニッシーさんの優秀賞をどうぞ。

『古代日本の軍隊』
古墳時代から平安時代にかけてのわが国における軍事力のあり方、軍制の変遷を考古学などの視点も踏まえながら解き明かしていく。

ニッシ―:私が選んだのは、こちらですね。中世以降の戦や兵法については、たくさん書かれたものがあるけど、それ以前については、たしかによく知らないです。「古墳時代から平安時代にかけてのわが国における軍事力のあり方、軍制の変遷を考古学などの視点も踏まえながら解き明かしていく」というコンセプトは、とても面白そうです。

ヨネ王道の日本史賞。@shinshigeru1952さん、おめでとうございます!

ニッシー:保元の乱で平清盛が動かした兵は、実はたったの300名ほどだったと言われているし、平安時代やそれ以前の戦について根掘り葉掘り詳しく解説した本ができれば、ヒットの予感がします。