アイドルで居続ける「覚悟」

篠山さんの『アイドル』(河出書房新社)という写真集は、1970年から2000年の「アイドル」を載せた写真集だ。ここには、時代の違う松田聖子さんの写真が数点収録されている。それらすべてが「アイドル松田聖子」だ。篠山さんは言う。

「百恵さんが引退して入れ替わるようにでてきたのが聖子さん。80年代は本当にアイドルとしてピークだったわけだけれど、30年経っても今もずっとアイドルで居続けるのは他にはいませんね。ぼくは毎年聖子さんのコンサートに行くんですが、武道館で赤いスイートピーを歌った瞬間にアイドルになる。大合唱になるんですよ。そのパワーは感動しますね」

この写真集『赤いスイートピー』は、2005年にFRaU編集部で編集したもの。当時編集をつとめながら、美しさ、可愛らしさはもちろん、体調管理に至るまで、アーティストでかつアイドルであり続けるプロフェッショナルなストイックさに驚愕したものだった。デビュー25年で、こんなにいちごやピンクの水着が似合って可愛い人っているだろうか?

写真集『赤いスイートピー』より 撮影/篠山紀信
写真集『赤いスイートピー』より 撮影/篠山紀信

「アイドルで居続けることの覚悟ってあるわけです。聖子さんもジャズを歌ったり、常に新しい挑戦をしてますよ。でもなんといっても赤いスイートピーを歌わないと武道館が許してくれないじゃないですか。それをわかっていて、ちゃんと歌う。武道館を一番使っている女性アイドルは松田聖子さんですから。ちなみに男性は矢沢永吉さんです」