日本人が知らない「温暖化対策」巨額すぎる無駄なコスト

見習うべきは日本の災害対策投資だ
大原 浩 プロフィール

勘違いした環境保護運動が自然を破壊する

地球温暖化論に限らないのだが、「環境保護」を名目に、自然環境に手を加えることが逆に自然破壊につながることはよくある。

典型例が、ある特定の種を絶滅などから救うために、その種の天敵を退治したところ、その種だけでは無く、その天敵が抑制していた他の種が異常発生し、生態系が完全に崩れ去るという例である。

多くの環境保護論者が「自然は人間のためにある」という誤った考えを持っている。だから、「環境保護」という美名のもと「自然環境を自分たちに都合よく」変えようとしている。彼らには「環境保護をリードしている私たちは、他の人間より優れている」というようなエリート意識さえ感じる。

 

しかし、仏陀の教えを待つまでも無く、人間にとってはうっとおしい蚊、ゴキブリ、ハエも尊い命であり、自然の一部なのだ。「オケラだって、カエルだって、みんな生きているんだ」という歌をご存知の方も多いであろう。

どのような命にも価値がある。しかし、感染症を媒介するような生物を駆除してきたからこそ、人類は現在のような「健康で文化的生活」を送ることができるのだ。

つまり、我々の文明は、いわゆる「自然の犠牲」の上に成り立っているのであり、そのことを胸にしっかり刻み感謝することは大事だが、自然の脅威から身を守ることを否定してしまったら、人類の文明そのものがなり立たない。

ネズミが媒介するといわれ、欧州で黒死病と呼ばれたぺストの大流行も自然の一部なのである。