VTuberが教えます! 世界一わかりやすい「超伝導」講座

あなたの「推し超伝導体」を見つけよう
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たとえば、病院に行くとMRI装置っていう体の中を輪切りに見れる装置がありますが、あれに超伝導体が使われています。MRI測定には強力で均一な磁場が必要なんですが、永久磁石ではそれをつくることができません。強力な磁場をつくるためには電磁石を使います。

電磁石とは導線でコイルを巻いて、そのコイルに電流を流すことで磁場をつくれる磁石のことで、電流を大きくすると磁場も強くなります。その導線を超伝導体でつくると、ゼロ抵抗なので大きな電流を流しても発熱せず、非常に強力な磁石にすることができます。

MRI装置で使われている超伝導体は導線にしやすいNbTi(ニオブチタン)です。超伝導転移温度は10ケルビンなので、液体ヘリウム(マイナス269度まで冷やせる)で冷やして使います。

MRI装置 Photo by gettyimages
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さらに、2027年に開業予定の東京〜名古屋間を40分で結ぶリニア中央新幹線(別名:超電導リニア)にも、車体を浮上させる磁石として超伝導体NbTi(ニオブチタン)が使われています。

時速600キロを超える速さで走行する超電導リニア新幹線 Photo by gettyimages
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他にも、銅酸化物高温超伝導体を使った空飛ぶスケートボードなんてものもあるんですよ。

▲LEXUSがつくったホバーボード。液体窒素で冷やした銅酸化物高温超伝導体と永久磁石との反発(マイスナー効果)によって浮いている。

さらにさらに、送電による損失をほぼゼロにする超伝導電線の実用化計画も始まっています。従来の電線をビスマス系の銅酸化物高温超伝導体に変える実証実験が、日本やアメリカですでに始まっています。まだ数百メートル程度の小規模のものですが、今後ますます実用化が進んでいくと考えられます。

 

このように、超伝導はまだ低温でしか実現しない現象なのにもかかわらず、徐々に世の中へ浸透していっています。近い将来、室温超伝導が見つかれば、身の回りの多くの物質が室温超伝導体に変わること間違いなし、です!

自分だけの「推し超伝導体」をつくろう

そんな今後活躍の場がどんどん増えてくる「超伝導」を皆さんにもっと身近に感じてもらうための、おすすめの方法があります。それは自分だけの推し超伝導体をつくることです。