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神戸・教員いじめ問題「大人によるいじめ」の過酷な法的リスクを問う

「いじめ」と「いじり」は違う

まるでバラエティ番組のようなノリで

東須磨小学校に勤務する20代の教員が、同僚の先輩教員から激しいいじめを受けていたというニュースが話題になった。

報道によると、いじめの具体的な内容は、女性教員に対して性的な内容を含むメッセージを送信するよう強制する、被害者の車の上に乗る、コピー用紙の芯でお尻を殴る、足を踏みつける、といったもののようだ。また、加害者の一人が被害者をはがいじめにして、他の加害者が激辛カレーを無理矢理食べさせている様子や、目の付近に激辛カレーを塗られたと見られる画像が報道されている。

 

その他にも、熱湯の入ったやかんを顔に押しつけるなど、合わせて50回以上のいじめ行為がなされたといい、被害者は警察に被害届を提出したようだ。

このようないじめを、社会が許容することはない。加害者はこれから、厳しい社会的制裁を受けることが予想される。

他方で、激辛カレーの動画を見ると、加害者達は和気あいあいとしており、まるでバラエティー番組の罰ゲームコーナーに出てくるお笑い芸人のリアクション芸を見物しているような、楽しそうな様子に見える。いじめをしている加害者たちは、彼らが受けることになる社会的制裁について、まったく想定していなかったのだろう。

筆者は弁護士の仕事をとおしていじめの問題に関わることがあり、いじめが加害者にとっても被害者にとっても取り返しのつかない人生の傷を与える状況を見てきた。
そのような経験から筆者は、この社会からいじめがなくなることを切に願う。ただし、いじめはよくないことであると発信するだけでは、いじめをなくすことは困難であるという厳しい現実も認識している。

そこで今回は、東須磨小学校の事件を参照しながら、この事件のような大人による職場でのいじめについて、加害者が負うことになる法的なリスクについて警告を発したい。大人がいじめの加害者となることは、自分の人生が台無しになりかねないくらい大きなリスクを背負うことである。そのことを認識して頂き、危機感を持って頂くことで、いじめに荷担しそうになったときに踏みとどまる人を一人でも増やし、少しでもいじめの減少に寄与したい。