2019.10.22
# 生物 # 週刊現代

衝撃! 猫と暮らせば、人間の「謎な行動」の裏付けができる可能性

「猫脳」のすべてを知りたい
佐藤 優 プロフィール

飼い猫や猫カフェの猫など約70匹に、それぞれ実験の対象となる猫の名前と、同じようなアクセントや長さの単語と、同居猫などの他の猫の名前を、続けて4回呼び掛けてから、最後にその猫の名前を聞かせるというもの(すべて自動音声)。

その結果、最初の4つの言葉では猫の反応がだんだん小さくなっていったのに対して、自分の名前になると反応が大きくなったそう。この実験結果から、猫は自分の名前と他の単語の違いがわかり、自分の名前を理解していることが証明できたというのです〉

 

わが家には、現在、6匹の猫(いずれも去勢済みの雄)がいるが、名前を呼んで反応するのは4匹だけだ。残り2匹は名前が理解できないと思っていたが、どうもそうではないようだ。名前に反応しても得をしないと思っているだけのようだ。2匹はプラグマティスト(実用主義者)なのである。

わが家の猫は、ジャンプに失敗したり、獲物を取り損ねたときに照れ隠しのような行動をする。この行動には以下の意味があるようだ。

Photo by iStock

〈気持ちよく眠っていたところを、突然の来客に起こされた、飼い主に望まぬ抱っこをされて拘束された、ジャンプに失敗した、このようなどちらかというと一時的に感じるストレスの際、猫は変わった行動をとります。

急に毛づくろいをしだしたり、大きなあくびをしたり、爪とぎをしたりするのです。前後の行動とは全く脈絡なくする行動で、これを「転位行動」といいます。日常よくする行動をとることで、イライラを抑え、心の平穏を保とうとしているのです。

緊張した人がやたら頭をかいたり、電話で嫌なことを言われているときにメモ用紙に全く関係ない落書きをしたりする人の行動も、同様の転位行動です〉

確かに評者もストレスが溜まるとノートに脈絡のない事柄をメモすることがある。これは猫の毛づくろいや爪とぎと同様の転位行動と考えれば、納得することができる。

猫から人間が学ぶことはたくさんあると思う。

『週刊現代』2019年10月12・19日号より

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