ついに暴力団「最終局面」へ…山口組・髙山若頭の出所と厳しい現実

去るも地獄、残るも地獄?
伊藤 博敏 プロフィール

警察当局は本気だ

4月に、神戸山口組の中核組織・山健組の與則和若頭が路上で刺された。4ヵ月後、神戸市内の弘道会拠点が銃撃され組員が重傷を負ったのは、その報復と見られる。

以降も襲撃事件や発砲事件は絶えず、多くは、髙山若頭保釈を前にケジメをつけようとする六代目山口組と、それに反発する神戸山口組や任侠山口組との抗争で、その最たるものが10月11日の丸山事件だった。

 

山健組の定例会で兵庫県警の捜査員が、雑誌の取材記者を装った丸山容疑者を職務質問中、近寄ってきた山健組組員に発砲。メンツを潰された警察当局は、兵庫県警、愛知県警、大阪府警などが、相次いで組事務所などの使用制限に踏み切った。

それは山口組総本部、神戸山口組本拠、山健組や弘道会の施設など20ヵ所以上に及ぶもので、組員などは立ち入れない。従って、18日、出所したとしても髙山若頭は挨拶に行く場所がない。

しかも、今回は27日までの「使用制限仮命令」だが、以降、「本命令」となって3ヵ月間の使用制限となるだけでなく、六代目山口組と神戸山口組が、「特定抗争指定暴力団」に指定される可能性がある。

これは改正暴対法によって14年に施行された措置で、指定されると傘下の暴力団構成員は、5名以上の多数で集まったり、組事務所への立ち入りが禁止され、組織として機能しなくなる。

警察当局の本気度を示すものだ。出所後、早いうちに司忍六代目が総長となり、髙山若頭が七代目を継承するという説があるが、それを嫌う当局は、「指定を続けることで組織を弱体化させ、司と髙山を追い込んで引退させるか、最悪でも三派を和解させ、抗争状態を終わらせたい」(暴力団担当捜査員)という狙いを持つ。