天皇が子ども時代に親しんだ『カミサマノオハナシ』のスゴイ中身

美智子さまが選んだ
高木 香織 プロフィール

「勾玉」は、天照大御神をこの世にお戻しする際に榊に飾られたものであり、「剣」は、須佐之男命(すさのおのみこと)が八岐大蛇(やまたのおろち)を退治したときに、その八本の尾の一つから出てきたものだ。

 

10月22日の「即位礼正殿の儀」の際には、天皇陛下の前を行く侍従が、勾玉と剣を捧げ持って先導することになる

美智子さまが選んだ『カミサマノオハナシ』

『古事記』は、いわずと知れた日本の神話について書かれた書物である。三種の神器を受け継ぐ皇室にあっては、当然、神器の言い伝えについて、皇室の子どもたちに伝えられている。

じつは、皇室における“伝統教育”に一役買った本がある。『カミサマノオハナシ』という題名の書籍は、古来の神々が、いかにして日本の国をつくったのかをわかりやすく書いた、幼年向けの『古事記』である。

三省堂から刊行された『カミサマノオハナシ ソノ一、ソノ二』

この本が出版されたのは、昭和15年(1940年)、初代天皇とされる神武天皇の即位から数えて皇紀2600年の記念事業が日本中で行われている最中のことであった

腰に太刀を佩いて片手に弓を持ち、髪の左右をみずらに束ねた、かわいい子どもの神さまが表紙を飾る。「ソノ一」「ソノ二」と上下二巻の美しい本である。

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