香港問題で表面化した中国のこと

「中国のいかなる地域でも、中国の分裂を企むものがいれば、最後は今後は粉々に打ち砕かれる」

訪問先のネパールで13日、強硬な発言に出た中国の習近平国家主席(中国外務省発表)。具体的な地名には触れていないが、明らかに、長期化している香港情勢を意識しての発言だ。

10月1日に、18歳の男子学生が胸を打ち抜かれ、10月5日にはデモなどでマスクなどの着用を禁止する覆面禁止法が施行され、日々緊迫する香港情勢が報じられている。

しかし、中国情勢の中でもなかなか報じられない、忘れられた問題があることをご存知だろうか。それは、中国の西端にありかつては中央アジアを横断するシルクロードの中心地であった「新疆ウイグル自治区」。この地域はもともと、「テュルク系の民族が住む土地」という意味の“トルキスタン”とも呼ばれていた。住民の大多数はイスラム教徒だ。西トルキスタンはソ連崩壊とともに独立したが、東トルキスタンは1949年から中国に支配されている。

彼らは、単にウイグル人というだけで、中国当局の収容所に次々と入れらているという。「一度拘束されると、帰ってはこられない」と言われているのだ。しかし、その実態を知っている日本人はあまりに少ない。

そんな中、今年8月31日にTwitterで、『「私の身に起きたこと」~とあるウイグル人女性の証言~』という漫画がアップされ、話題をさらった。2019年10月17日時点で、8万6千にも及ぶリツートといいねを集め、漫画は、公開するとすぐに、日本語だけでなく、作品に共感した有志たちの手で、英語、中国語、ウイグル語などにも翻訳された。さらに、香港では自由を訴える掲示板(レノン・ウォール)に、この漫画を翻訳つきで貼ってくれた人もいたという。

香港の掲示板にも貼られ、多くの香港人にも読まれた『私の身に起きたこと ~とあるウイグル人女性の証言~』。写真提供/清水ともみ

漫画家の清水ともみにさんが、なぜこの漫画を描き、公開したのか。話を伺った。