11月27日 ソ連の無人探査機「マルス2号」、火星に衝突(1971年)

科学 今日はこんな日

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"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1971年のこの日、無人の火星探査機「マルス2号」の着陸船が火星に向けて降下するも、残念ながら着陸失敗により火星に衝突しました。

マルス2号は、1960年代から始まったソ連の火星探査計画「マルス計画」の一環で打ち上げられた無人探査機です。僚機「マルス3号」とともに、火星の周回軌道を回る「軌道探査機(オービター)」と、火星地表を探査する「着陸探査機(ランダー)」を搭載していました。アメリカのマリナー計画に対抗したものと言われています。

【写真】マルス3号
  同型の「マルス3号」 illustration by NASA

関連の日:11月14日 惑星探査機「マリナー9号」が火星に到達

先に火星軌道に乗ったマリナー9号に遅れることわずか数日後、マルス2号、3号も火星に近接しました。折悪しく、そのころ火星は砂嵐に荒れていました。しかし、両機は地上からの再プログラミングが不可能で、2号機のほうは砂嵐真っただ中の火星に向けて地上探査機を送り出してしまいました。

ランダーは着陸に失敗、火星表面に衝突してしまいました。着陸後展開する予定だった砂原をスキーで滑るマーズ・ローバー(表面探査機)も展開することはありませんでした。続く12月2日、マルス3号のランダーは軟着陸を果たしましたが、約20秒で通信が途絶してしまいます。

それでも、マルス2号のランダーは「火星地表上に到着した初の人工物」としていまもその名を残しています。

幸いにも周回軌道上の探査機は、翌月からデータを地球に向けて送ることができました。その情報から、上層大気中の水素や酸素の原子、表面温度が-110℃から+13℃であること、表面気圧、地形、砂嵐により巻き上げられた砂が高度7kmに達するなどの情報が明らかとなり、火星の立体地図なども作成できるようになりました。

【写真】記念切手に描かれたマルス
  ソ連のマルス計画を描いた1971年発行の記念切手。マルス2号、3号タイプの探査機が描かれている photo by gettyimages