ペットとの避難の実態

「ペット受け入れ可」と言っている避難所の多くは、人とペットの避難エリアは別。避難所には、動物が苦手な人もいれば、動物アレルギーの人もいる。また、ニオイを気にする人もいる。

そういった問題を緩和するために、人の環境と離れた校庭や駐車場などにケージを置いてペットスペースを作ることが多いようだ。

設備は、日よけのビニールシートなどがある程度。真夏の場合、熱中症などの問題も発生しがちだ。避難所の規模や環境にもよるが、猛暑や極寒、豪雨の中、野外環境はペットの健康を損なってしまうこともある。避難環境が厳しい場合は、早めに避難所運営者や自治体などに、少しでも改善できるスペースの確保や工夫を交渉していくことも必要かもしれない。

今回の災害でも、獣医師会や動物愛護ボランティアなどの協力で、無料の一時預かりなどの動きもでてきている。そういったサポートを利用するのもよいだろう。

また、一旦同行避難した後、自宅が倒壊や浸水などの危険がなければ、“自宅避難”もひとつの選択だ。自分が住んでいる自治体ではどんな可能性があるか、を事前に調べておくこともおすすめしたい。

周囲への迷惑は、普段の飼い方で改善できる

ここまで読んで、「やっぱりペットの避難環境は悪いんだ」とか「同伴避難ができないならしない」と思った人もいるかもしれない。確かに、災害時には人命救助が優先される。犬や猫も助けて、とSNSに書き込めば「税金でなぜ動物を助けるんだ」という声も上がってくる。

熊本地震以降に発表された『平成28年度避難所における被災者支援に関する事例等報告書』(内閣府:2017年4月発表)によると、避難所内にペットを入れてほしくないと感じた人は、35.5%という結果だった。

ペットを避難所に入れてほしくない理由の1位は臭いが気になる(糞尿臭)、2位は鳴き声や音が気になる、3位はペットアレルギーが心配、という声だった。