ペットと避難できなかった・・・

2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震などで、ペットにまつわる避難がたびたび問題になった。

倒壊家屋に住んでいながらもペットがいるため避難しない人、家にペットだけを置いて餌やりなどで戻る人が、二次災害に見舞われ命を落とされるケースが発生した。また、避難所ではペットと終始いっしょにいられないことで車中生活を選び「エコノミークラス症候群」などの災害関連死も課題として残った。

また、緊急な避難要請や避難所にペットを連れていけないなどの理由から、泣く泣くペットを置き去りにしたり、野に放つケースも少なくなかった。

一度野に放たれたペットは、災害や人へのおびえがあってなかなか捕獲が難しい 写真提供/ミグノンプラン

私自身、福島や熊本と被災地で、動物保護活動などを行ってきたが、一旦、野に放たれてしまった犬猫を捕獲し保護するのは大変だ。災害の恐怖から怯えて、人を怖がる動物をストレスを与えないように捕獲する。捕獲した動物たちは、迷い犬届けを出されているかなど飼い主を捜す作業をまず行う。飼い主がいない場合、その後の譲渡という流れになるが、そこに行き着くまでに、とても時間を要してしまうのだ。

保護した犬猫のうち、飼い主さんに戻せた動物はたったの1割程度。残り9割は「狭い避難先で吠えてしまうため飼えない」、「飼い主が震災によって体調不良になってしまった」、「家族がバラバラに避難していて世話できない」などの理由で飼い主に戻すことなく、譲渡されることになった。また、結局飼い主を探し出せなかったケースも非常に多かったのだ。