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まさかの「ウォーレン大統領」誕生? リアルな勝算を分析する

キーワードは「カネ」だ

ついに首位に立った

10月10日付朝刊の新聞各紙は、米政治専門サイトのリアル・クリア・ポリティクスが8日に発表した調査結果(主要世論調査の平均支持率を集計・分析)を引用して、野党・民主党大統領予備選で初めてエリザベス・ウォーレン上院議員(70)が本命視されていたジョセフ・バイデン前副大統領(76)を抜いて首位に立ったと報じた。

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ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)がドナルド・トランプ大統領の弾劾調査を発表した直後の前回調査(10月1日)ではバイデン氏26.1%、ウォーレン氏24.4%、バーニー・サンダース上院議員(78)16.7%だったが、ウォーレン氏の支持率が26.6%でバイデン氏の26.4%を僅かに上回ったのである。

先立つ7日付の日本経済新聞(朝刊)はオピニオン欄に、畏友の滝田洋一編集委員のリポート「米大統領選『まさか』再び?―ウォーレン氏 若者ら支持」を掲載した。

同リポートには「ウォーレン大統領」が誕生したら、(1)空前絶後の好景気をもたらしたトランプ減税の見直し=法人増税(2)企業優遇の税制の是正(3)富裕層への課税強化=格差是正(4)エネルギー政策で温暖化防止(5)保護主義的貿易政策――などウォーレン女史の政策が詳述されている。そして彼女の政策はウォール街に歓迎されていないと指摘した上で、《法人税が増税される分、企業の税引き後利益が圧迫され、株価下押し要因になる面もあるだろう。》との警鐘で結んでいる。

要は、《経済格差や社会の分断に敏感な若者や女性たちが、ウォーレン氏を後押ししている。》というのである。滝田氏の現状分析は正鵠を射ている。

そこで筆者は、少し違った角度から仮にウォーレン氏が民主党大統領候補に指名されたら、来年11月の大統領選に向けてドナルド・トランプ大統領とどのような戦いを進めるのか、そしてウォーレン氏に果たして勝算はあるのかについて言及してみたい。