数個体しか捕獲されていない巨大イカ!
ダイオウホウズキイカは、全長4.5m、体重500kgにもなる世界最大級のイカです。

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南極海の深海に棲む珍しいイカで、これまでに数個体が捕獲されていますが、生きて泳いでいる姿が観察されたことはありません。
大きな鉤爪はなんのため?
腕には鋭い鉤爪が並んでいます。これは吸盤が変化したものです。
なかでも2本の触腕にある鉤爪は、なんと360度回転します。
鉤爪の回転を自分でコントロールできるのか、自然に回転するだけなのか、くわしいことはまだわかっていません。
他の腕にある鉤爪は回転しないようです。
1つの鉤爪の大きさは2cmくらい。先端は硬く、尖っていて触ると痛いです。
触腕の手のひらには約20個のかぎづめが並んでいます。
ダイオウホウズキイカの狩りや食事のようすは誰も観察したことがないのではっきりしたことはわかりませんが、この鉤爪で魚類などを掴んで食べるのかもしれません。
謎に包まれている食生活
触腕を見ると強そうですが、ダイオウホウズキイカの体はクラゲのように寒天質でずるずるしており、動きもゆっくりしているようです。
活発に大きな魚を襲うよりは、普段は主にナンキョクオキアミのような小型甲殻類を食べているのではないかとも考えられています。
また、マッコウクジラの胃の中からダイオウホウズキイカが見つかったこともあります。マッコウクジラのように巨大な敵に襲われたときは、食べられる一方のようです。