「鉤爪」で武装!? あのダイオウイカと並び立つ「巨大イカ」の秘密
イカした墨の使い方をするイカもご紹介我々の食卓には馴染みが深いイカ。「イカスミパスタが大好物!」という方も多いのではないでしょうか。
「イカスミの意外な使い方」「超巨大なイカの謎に包まれた生態」の二本立てでお届けします!
生き物はいろいろな方法で敵から逃げます。
イカは自分で吐いたスミをおとりにして、敵の眼をそらして逃げるという技を持っています。
イカの墨はおとり?
イカもタコも墨を吐きますが、墨の役割が違います。
イカの墨はねばねばしており、海中に墨を吐き出すとしばらくかたまりのまま漂うので、敵が墨のかたまりに気をとられている間に逃げることができます。

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一方、タコの墨はさらさらしていて、吐き出すとすぐ海中に広がります。墨が黒い煙幕のような役目をするので、敵がタコを見失っている間に逃げるのです。
墨にかくれるスゴ技!
しかし墨をおとりとして使うだけではなく、煙幕のように使うイカもいるようです。
上のリンク先の映像は、2013年6月6日、西マリアナ海嶺の水深約160mで撮影されたツツイカ目の1種です。
イカが勢いよく墨を吐いて逃げたと思いきや、よく見ると、墨の後ろに戻って隠れていることがわかります。
敵から姿を隠し、その場からいなくなったかのように見せかけているようです。
しばらく墨の後ろに留まったあと、一瞬にして逃げていきました。
墨を吐いて獲物を狙う!?
イカの墨の使い方はほかにもあるようです。
ある研究では、ヒメイカという小型のイカが、狩りをするとき巧みに墨を利用していたと報告されています。
今回はヒメイカの餌の食べ方を紹介します!
— 葛西臨海水族園[公式] (@KasaiSuizokuen) March 11, 2017
ふだんはアマモの葉にくっついていますが、餌を与えると泳ぎだします。ほかの大型のイカと同様に触腕(捕食専用の腕)を使って餌を捕らえます。小さくても立派なハンターです!(し)#かさりん pic.twitter.com/0p6tsTpQq4
あるヒメイカは自分と獲物との間に墨を吐いて自分の姿を隠し、すばやく突進して獲物をとらえていました。
また、離れた場所でいくつか墨のかたまりを吐き、獲物の注意をそらしてから攻撃するヒメイカもいたそうです。
他の種類のイカもこのような行動をとるのかなど、詳しいことはわかっていません。
しかしイカの仲間が知性を持っていることは確かなようです。