少子超高齢化した日本を襲う「2022年危機」そのヤバすぎる現実

団塊の世代がついに75歳を超え始める
週刊現代 プロフィール

少子超高齢化・人口減少社会が抱えるもうひとつの大きな問題が「労働者不足」だ。
いま、企業の採用の現場でも「2022年危機」が叫ばれている。

「新卒」と呼ばれる22歳の人口はこれまで120万人台で推移してきたが、'22年を境に減少に向かうことが分かっており、その減少幅は毎年1万人単位。1年で5万人減る年もある。

2000年代はじめより急速な「少子化」が進んだが、その影響が新卒採用の現場に出始めるのだ。

 

カネの流れが止まる

新卒に限ったことではない。'22年から'30年代にかけて、日本では若年人口の減少と定年退職者の増加により、約800万人の労働力が不足する可能性がある。

「25歳から34歳の若年労働者の数だけをみても、この10年で2割弱減りました。今後はさらに減ることになり、大企業は言うに及ばず、飲食店やコンビニのバイトも不足するようになるでしょう」

こう指摘するのは、経済評論家の加谷珪一氏。加谷氏は、労働者不足によって今後「人手不足倒産」に見舞われる企業が続出することを危惧する。

「仕事はあるのにそれを受けるのに十分な働き手がおらず、新規の仕事を断らざるを得ない企業がすでに続出しています。

結果、倒産を余儀なくされた会社が増えていて、'18年度の人手不足倒産企業数は前年比44%増の153件。今後働き手の数が少なくなるなかで、ますます倒産企業が増えていく可能性が高い」

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働き盛りの若年労働者の確保に苦しむ企業に対し、国は少しでも年金や社会保障費の負担を軽減しようと、「定年の延長」「再雇用」を要求する。活躍の場をうまく見つけられればいいが、なかなかそうもいかない。

「定年延長や再雇用で働く高齢労働者に、企業が最適な仕事を渡せるかというと、なかなか難しい。企業にとっては負担が増えるというのが現実です。また、社員の高齢化が進むことで企業が負担する社会保障費も増大します。

そうなると、若い人の採用活動や新規事業に投資したくても、そこに回すおカネがなくなってしまう。そうして成長の機を逃して、沈んでいってしまう企業が、'22年以降は続々と出てくるはずです」(加谷氏)

「おカネがうまく回らない」のは企業だけでない。実は、日本全体でカネの循環が滞ることを示唆する、ある調査結果が存在する。

みずほ総合研究所の'18年1月の金融資産に関する調査によると、'20年ごろから、日本のすべての金融資産のうち70歳以上が保有する割合が急増し、'35年には日本の全金融資産の4割を70歳以上の高齢者が持つことになるという。

また、第一生命経済研究所のレポートによると、'30年には全資産の1割にあたる200兆円を認知症患者が保有することになる。

預貯金や株を持つ高齢者が増えること自体は仕方がないとしても、認知症患者の資産は「塩漬け」になる可能性が高い。国家予算の2倍ほどの資産が眠ったままでは、日本経済は完全に停滞する。人の流れもカネの流れも、急速に鈍くなっていくだろう。

'22年以降、日本社会はいわば血液がうまく循環しない「病人」のような状態に陥ってしまうのだ。

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