夫婦の認知症は「うつる」と言われる…その深すぎる理由

愛だけでは耐えられなくなる
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では実際に、施設に入れる際にはどんなことに注意すればいいのか。

「特養、老健、グループホームなどに入所させる場面では、第三者の介入が大切になります。介護する人と介護される人の二者関係を続けていたら、出口は見えません」(立命館大学教授の津止正敏氏)

前出の杉山氏が語る。

「日々の介護をしながら、一人でよい施設を探したり、各種の複雑な手続きをこなすのはあまりに大変です。

 

第三者に冷静なアドバイスをしてもらうためにも、ヘルパー、ケアマネージャー、デイサービスのスタッフなど、介護専門職の人と普段からできるだけ接しておいたほうがいいでしょう」

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2年前に79歳の妻を有料老人ホームに入所させた工藤貴俊さん(仮名、83歳)は悔いはないと語る。

「在宅介護をしていたときは、家で面倒をみることが、長年自分を支えてくれた妻への恩返しになると思っていました。ですが、いざ施設に入れてみると気持ちに余裕ができて、妻との時間を大切にできるようになったと感じます」

施設に入れるという選択が、夫婦の幸せへの最善の道となることもあるのだ。

『週刊現代』2019年10月5日号より

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