東日本の人はラーメン大好き、西日本の人はそうめん大好き

ビッグデータで丸見え「日本の新事実」
安宅 和人

一方のネタ・ドリブンとは、一言でいえば「ネタ至上主義」です。そもそもレポートのネタはメンバーたちが持ち寄ってお互いに検討し、実際に分析するかどうかを決めています。

数人がチームを組んで担当することもありますが、基本的に個人作業です。そこで出てきた結果を見て、私が公開するかどうかの最終決定を下します。だから第一に、各メンバーが面白いと思うかどうかが出発点になります。

 

メンバーはいろいろと興味深いネタを持ってきてくれますが、面白くないものや、ネタとして凝りすぎていて理解するのが難しいものは私の権限ですべて却下しています。

私の中での採用基準は、「80歳近い私の母が読んで楽しめるかどうか」です。それくらい前提知識のない人が読んでもストレートにスッとわかるものこそ、一番インパクトが強いんです。これはデータサイエンスであっても同じです。

これからの学問のやり方

そもそも、老若男女問わず、ビッグデータを利活用して社会に役立てる時代がすでに来ていると実感します。そうなると、データを正しく理解するための「データ・リテラシー」は現代人に必須の素養です。

2013年にデータサイエンティスト協会を有志で設立した頃からずっと言い続けているのですが、文系理系や専門を問わずデータを使って論文を書く時代が必ず来ます。フランス文学をやっている人が『星の王子さま』の言語解析をしたり、法学部の学生が民法の条文を機械学習にかけて驚きの結論を出してみせたりする日がまもなく来るんです。

それがこれからの学問のやり方です。その意味では、日本社会をビッグデータから分析したこの本も、新しいタイプの社会学書と言えるのではないでしょうか?

だから私は、これからの社会を生きていく若い人たちにこそ本書を読んでほしいと思っています。

もちろん、大人の方々にも読んでいただき、まずはデータの持つ底力を感じてほしいです。「データを分析するとこんなことまでわかる!」、「ビッグデータをいじるって楽しい!」ということを実感してもらえたら、ビッグデータレポートチームとしてこれ以上の喜びはありません。

                  読書人の雑誌『本』(2019年12月号)より

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