関西電力の深刻すぎる闇…検察が動かざるを得ない「これだけのワケ」

問われる電力会社の「在り方と体質」
伊藤 博敏 プロフィール

現役とOB、OB同士の“連帯”

「関西検察のドン」と称される土肥孝治元検事総長は、今年6月まで関電の社外監査役で、佐々木茂夫元大阪高検検事長が後を継いだ。また、調査委員会の小林敬弁護士は元大阪地検検事正で関電コンプライアンス委員会の委員でもある――。

この人間模様で、現役とOB、あるいはOB同士の結びつきが強く、時に仕事でも“連帯”する「関西検察」が、関電にがっちりと食い込んでいることがうかがえる。

個人の責任を問わず、会社の体質にしたのは、関西検察OBの「顧客サービス」の一環と捉えることができる。監査役会で報告義務を怠ったのも、その流れだろう。

 

実は、地元の原発反対派には、今回の疑惑発覚の約半年前、内部告発文書が送りつけられていた。

<さて、私こと、このたび、関西電力が第2の日産にならぬよう、岩根社長に忠告いたします>

こうした書き出しで始まる19年3月10日付の文書には、<(1)利益供与された金が、関西電力の八木会長をはじめとする原子力事業本部、地域共生本部などの会社幹部に還流されていたこと>など、現在、問題となっている点が「大罪」として箇条書きにされており、コンプライアンス体制への批判が次のように記されていた。

<原子力事業本部で開催された倫理委員会なるものは、実質、隠ぺい工作のための作戦会議場としてしまったこと>