職員室にある、いじめが起きやすい構造

実は、職員室には、いじめが起きやすい構造があります。以前から社会問題になっている「ブラック部活」や「ブラック企業」とまったく同じ。部活動の顧問が生徒に、会社の上司が部下を理不尽に支配するように、学校でも、管理職だから、先輩だから言うことを聞けと主従関係を迫ります

そんなふうに職員カーストをつくった上で、経験の少ない若手や、教育の本質を独自に追求しようとする教員たちに対して、いじめやパワハラ行為が行われることがあるのです。

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さらにいえば、被害を受ける側と加害側に教育観の違いがみられることも「いじめリスク」です。子どもの立場に立って、ともに考え、自由なやり方、自由な学びへと導こうとする教員と、管理、抑圧して「その場の出来栄え」に執心する教員の間には、目に見えない深い溝があります。

「出来栄え派」は必ず型にはめようとします。そのため先輩や管理職がこの「出来栄え派」であった場合、そうでない教員に対するいじめやパワハラが起こりやすいといえます。

そんな職員室の闇は、これまで世間の人たちにはなかなか知られる機会がありませんでした。今回のように20代教員とご家族が声を上げ、それを勇気ある教員たちが応援した結果、暗い闇の実態が白日の下にさらされたわけです。

「激辛カレー試食会」は子どもたちも学ぶ家庭科実習室で行われたと報じられた。そこで人を嫌がる同僚をおさえつけ、無理やり食べさせるという行為は信じがたい Photo by iStock

一方で、こころのバランスを崩したり、うつになって辞めていく教員の増加も問題視されるようになりました。そして、それは保護者や子どもに原因があるかのごとく言われてきました。しかし、彼らが辞めていく理由の多くは職場の人間関係。管理職や先輩教員からの理不尽な指導や軋轢が引き金になっている場合も少なくありません。