ファッション誌『ViVi』の専属モデルとして、また最近ではテレビ『王様のブランチ』レポーターなど活躍の幅を広げる藤井サチさん。

今年3月に上智大学を卒業し、新社会人を迎えたが、その中で周囲の友人たちが就職活動に悩む姿を目の当たりにした。そしてかつての学生時代の体験を振り返る中で、日本型の義務教育を受けてきた自分を含む同世代の人たちには「自分で考える力」が圧倒的に足りないことを痛感したという。

読書家でも知られる藤井さんが、読書して心に残った本の筆者に、これから社会人として生きていく上で知るべきこと、学ぶべきことをインタビューする連載企画「22歳からのハローワーク」。今回は連載に至ったその経緯について綴ってもらった。

ハッとさせられた留学生の質問

「先生、そもそもどうしてそれについて考えなくちゃいけないのですか?」
 
その質問を聞いてハッとさせられたのは私が高校2年生の時でした。交換留学でアメリカから来ていた留学生と私たち日本人生徒が一緒に授業を受けていた時に、ある1人の留学生が先生にこう質問したのです。

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留学生が先生に質問をする姿を見て、私はそれまで「考えてみよう」と言われたことを「考える」ことはあっても、「どうしてこれを考えるのか」と疑問に思っていなかった事に気付かされたのです。

たとえば、歴史の授業。どうして私たちは織田信長、源頼朝や徳川家康などについて学ぶのでしょうか。当時の私は「テストに出るかもしれない!」という理由だけで一生懸命覚えていましたが、恥ずかしいことに今きちんと説明できません。今考えると「テストのためだけに覚えて……、なんて勿体無いことをしていたんだろう」と後悔しかありません。

自国の歴史を学ぶことで広がる自分の視野や多文化交流など、学ぶ意味を自分で気づけていたら、大人にそれを正直にぶつけていたら。もっと歴史上の人物から生き方を学んだり、現代の問題を自分なりに広い視野で考えられるのではないか、自分の勉強する姿勢が違ったのではないかと思ってしまいました。

留学生が素直にそれを質問する姿を見て、どんな問題も先生から問題として出された際に自然と頭の中で「これが問題なんだ」と勝手に解釈し、答えを考えていたことに気付かされたのです。