韓国のファンの方々が、入隊中の彼にグランドピアノを贈っていたのは、びっくりしましたね。以前は日本にも私設ファンサイトがいくつかあり、プレゼント企画が開催されていたので、私も何度か参加したことはあります。でも1回1000円とかですね。今でも、おそろいのユニフォームを着て彼のイベントに参加している、日本のファングループはあるので、その人たちは今回も豪華なプレゼントを贈っているかもしれません」

約2年の兵役を終え出演したドラマ『蒼のピアニスト』でチュ・ジフンは、大手楽器メーカーの御曹司で天才ピアニストであるユ・ジホの孤高と苦悩を演じた。共演者のチ・チャンウク(右)と。(Photo by gettyimage)

このファングループ、たしかに今回のファンミーティング会場でも見かけた。基本的に大企業の重役の妻や、医者の妻などといったステイタスのメンバーで構成されているラグジュアリー集団らしい。同じユニフォームを着用し、それには会員番号も記載されているのだとか……。ちょっと、宝塚歌劇団の私設ファンクラブに近い雰囲気を感じる。

「実は以前勧誘されたことがあります(笑)。序列とか集団行動とか馬鹿らしいな~と思って断ったんですけど、それでもとくに支障はないですね」

オタ活は幸せしかない

現在37歳のチュ・ジフン。

『神と共に』の大ヒットの後も、実在した韓国のスパイを描いた『工作 黒金星と呼ばれた男』、やはり実在の殺人事件をモチーフにした『暗数殺人』とハードな題材の映画に出演し、その演技力を高く評価されている。

「最近ファンになった方だと知らない人も多いのでしょうが、彼は2009年に薬物使用にまつわる容疑で逮捕され、かなりファンが離れたことがあるんです。私はその後にファンになった口ですが、当時も応援していた方は大変だったと思います」

チュ・ジフンには、合成麻薬などを数回に渡り吸引した容疑で書類送検され、懲役6ヵ月、執行猶予1年のほかに、120時間の社会奉仕と追徴金36万ウォンを命じられた過去がある。

すでに10年も前の出来事ではあり、芸能界の人間関係の中で断れなかったという噂や、また検査では陰性だったのを本人が自白をしたことで書類送検されたという経緯もある。

長年の韓国ドラマファンの中では彼にネガティブな感情を持っている人もいるし、この事件ゆえに来日イベントが許可されないのではないかとささやかれており、現在の活動にも影響がないとは言えない。

けれど事件後に2012年に映画『私は王である!』で復帰してからは、それまで以上に難しい役柄やハードなアクションに挑戦し、映画祭の顔とも言える存在になっている。そして、事件についても口をつぐむのではなく、真摯に反省している旨を都度のインタビューで話している。

「認めて罰を受けて反省することが堂々として良いと思った。他でもない私自身が犯した過ちだからだ」(https://www.excite.co.jp/news/article/Searchina_20120720065/)
「絶対に淡々と触れられることではない。僕にはまだ傷として残っている。もちろん、他人による傷ではなく僕自身が作った傷だが」(https://news.livedoor.com/article/detail/6790223/)

私の場合、遠征前にTwitterを眺めているときに、知人の韓国ドラマファンが「最近チュ・ジフンの名前がまた話題に上がってるけど、あんな事件もあったのに頑張ってるな」というつぶやきをしているのを目にし、ネットニュースを調べて詳細を知った。

「推す以前の、推しの過ち」にどう向き合うべきなのか、最初は悩んでいたが、残されている彼のコメントや、ファンミーティングで見せた、心からのファンへのねぎらいを見て、今後も推していくことに決めたのだった。