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ホタルもキノコも光るなら、植物が光ってもおかしくない!

ロマン溢れる「夜の植物」の世界
生物による発光は、動物と菌類(キノコ)ではさまざまな分類群で知られているが、植物では見つかっていない。もし、植物が光る能力を備えていたら、夜の森にはきっと光る花が咲いていたはずだ。

なぜ、植物には光るものが存在しないのだろうか。植物には光るメリットがないのだろうか。あるいは植物には、光る仕組みをもつことができない、何か特別な理由があるのだろうか──。

〈東京大学「理学部ニュース」より転載。元記事はこちらから〉

植物だって目立ちたい!

クチナシやテッポウユリ、あるいはジャスミンのように、夜に咲き、ガに花粉が運ばれる花は、ほとんどが白い花をつける。これは月明かりのもとで白い花がよく目立つためだ。花に芳香があるのも、夜の森でガに花の位置を知らせる重要な役割がある。

テッポウユリ
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もしこれらの花が発光していればそのような花はより目立ち、より昆虫に見つけられやすくなる、と考えるのは不自然ではないだろう。

また、オシロイバナなどいくつかの植物で、花弁が蛍光を発することが知られている。蛍光は、短波長の光(紫外光など)で励起された物質がもとの状態に戻る際に光を発するもので、暗闇でも生物自らが光る発光とは異なる。

オシロイバナオシロイバナ Photo by PhotoAC
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しかし、夕方や曇りの日に蛍光色の服が目立つように、夕闇に咲くオシロイバナの花は遠目からでも浮き上がるように際立って見える。