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余ったお金がさらに集まる「富の一極集中」が先進国を疲弊させている

戦後75年で進んだ階層の固定化が

異次元緩和が引き起こしたこと

「金余り」ということが言われて久しいが、筆者の周辺でよく聞くのは

「金余りっていうけど、私のところには全然やってこないよ!いったいどこに行っているの?」

という話である。

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たしかに、「上場企業が空前の利益を稼ぎ出し、内部留保が記録的な金額になっている」とか、日本銀行が「異次元緩和で、ほぼ無尽蔵の資金供給をしている」などというニュースを聞くと、「自分のところにも『おこぼれ』がやってこないかな……」と思うのが人情だが、それは世間の大多数に人々に対しては起こらない。

なぜかといえば、大量に供給された資金は、現在の環境においては、広く浅くばら撒かれるのではなく、特定の人々(組織)に集中するからである。

 

この特定の人々というのは、簡単に言えば「すでに多額のお金を持っている人びと」である。

「お金は寂しがり屋だから、たくさんの仲間がいるところに行きたがり、仲間の少ないところからは遠ざかる」という言葉は、言い得て妙だし、歴史的事実でもある。

現在世界・日本の経済で起こっていることは、その歴史的事実を凌駕する「ス―パー・一極集中」だといえよう。