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日本の大企業がアジア諸国で「2周遅れ」している厳しい現実

「デジタル跳躍」のススメ

「日本の大企業もできるはずだ」

消費増税実施の前日に「日本経済新聞」(9月30日付朝刊)は一面トップに「甘利自民党税調会長に聞く―M&A減税措置検討、内部留保の活用促す」との見出しを掲げた甘利明自民党税制調査会長のインタビューを掲載した。

一見すると唐突感を覚えるが、精読すると甘利氏の主張がまさに時宜にかなった「日本企業の構造改革」を強く促す提言であることが理解できる。

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同紙記事の重要なポイントを引用する。《……自社にない技術やビジネスモデルを有する企業や大学発スタートアップに投資するよう、企業を税制で後押しする考えを示した。念頭にあるのは内部留保を使った新規事業への投資だ。……欧米では社外のベンチャー企業や大学などが持つ技術やアイディアを活用する「オープン・イノベーション」が盛んだ。甘利氏はこうした手法を税制で支援する考えを示し「世界中の大企業は思い切ったことをやっている。日本の大企業もできるはずだ」と語った。……》

 

至言である。筆者はここで、思い切ったことをやっている「欧米」ではなく、社会インフラが未整備で社会課題も大きい「東南アジア(ASEAN)」の想像を超えたレベルに達しているデジタル産業の実態を紹介することで、甘利氏の指摘が正鵠を射ていると改めて表することにする。

一言でいえば、現在の日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)は東南アジアやインドなどのDXの先行者(企業)に周回遅れどころか2周以上も離されてしまっているのだ。換言すれば、日本は直ちにASEAN企業のDXパートナー(先行者)と組んでDXビジネスを加速させ、産業構造転換を加速すべきだということである。