Yahoo! 検索ビッグデータで判明、日本人が「密かに悩んでいること」

夜中になるほどネガティブに…
週刊現代 プロフィール

自民党とじゃがいも

まるでビッグデータにかかれば、なんでもわかってしまうかのようだが、全く関係のない二つの事象が見事な連動を示す……そんなこともある。下のグラフを見て欲しい。

サバの漁獲量が上がると、音楽CDの売り上げも上がっている。二つの折れ線がほぼ一致しているのだ。とはいえ、「日本人はサバを食ったら、CDを買いたくなる!」と結論づけてしまうのは早計だ。

このように片方の変化と、もう一方の変化が連動しているような関係性を「相関がある」という。

しかし、両者のデータの推移がほとんどぴったり一致しているとしても、それはまったくの偶然である可能性のほうが高い。これを「相関があるが、因果は考えにくいデータ」という。実はこうしたデータがたくさんある。

ヤフーが着目したのが、「政党支持率」だ。'14年4月から'16年3月までの各政党の支持率の推移を、日本の約8000件の統計データと比較して、波形が類似するデータを抽出した。すると、じゃがいもが売れる時に、自民党の支持率がアップすることがわかったのだ。

ちなみに民進党の支持率は青森県の平均風速と連動している。「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないが、青森県で風が吹けば吹くほど、民進党の支持率が上がっていたのだ。

他にもみつばの卸売量と公明党の支持率、コーヒーの家計支出額と共産党の支持率が、相関関係にあることが判明した。いずれもユニークな相関だが、因果関係があるとは思えない。

 

データから意味を見出すのはあくまで「生身の人間」である。

「ビッグデータやAIは、そのものだけでは価値を生みません。人間が知恵を使って、目的や課題を設定し正しい分析手法やデータを選択することで初めて価値を生むことができるのです」(池宮氏)

一見、無機質なデータも使い方次第なのだ。

ビッグデータの解析によって見えてきたのは、一喜一憂したり、悩みながらも他人を気遣ったり、そんな生き生きとした日本人の姿だった。

「週刊現代」2019年10月5日号より