# 中国 # 香港

香港の警官はなぜ18歳の高校生を撃ったのか「発砲事件」の真相

底が抜け始めた香港社会
ふるまい よしこ プロフィール

香港で警官による発砲が行われた10月1日は、中国においては建国を祝賀する「国慶節」の日に当たっていた。この祝日をことほぐ人々の様子を見ても、中国の「意志の統一」ぶりは明らかだ。

中国国内のSNSには国家礼賛の言葉ばかりが並び、挙げ句は「祖国とわたしは一刻も分かれることはできない」などと職場で歌いながら踊る動画がアップされている。日頃は調査報道で鳴らすメディアですら、国慶節祝賀気分あふれた記念特集記事ばかりを並べている。

 

挙句の果てには、それらをちょっとでも揶揄すると、激しい反論が返って来て、コメントを削除してほしい、と友人から要求されるのである。もちろん必ずしもそれは本心ではなく、中にはちょっとでも否定的なコメントが自分の書き込みに並ぶと、周囲に顔向けできない、「そんな友だちがいるのか」と非難されるかもしれない、という不安もあるようだ。

そこには友だちとしてただただ、気の毒としか言いようのない社会が広がっている。

林鄭行政長官は、本当に香港をそんな社会にしたいのか、そうすることで彼女の香港人としてのアイデンティティは本当に癒やされるのか。

これが、あまりにも悲しすぎる、香港が今置かれた現実となっている。