2019.11.04
# 大学入試

英語は氷山の一角、新共通テストの「国語」にも重大問題があった!

ただし、学生は慌てなくていい
原田 広幸 プロフィール

しかし、実態は違っていたのだ。批判者の指摘する40%の「記述式の出題割合」とは、大学の2次試験に国語、小論文、総合問題が採用されている比率にすぎなかった。

つまり、そもそもそれらの科目が2次試験にない理系などの学部学科は受験科目の中に記述式問題があったとしても、0%でカウントされており、実態に即していなかったのだ。

 

「記述式で答える設問」は出題されてきた

実際、教科を問わずに、「記述式で答える設問」という観点でみれば、とくに国公立大学においては、ほとんどの大学で記述式の設問が出題されてきたし、現在もされている。

国語以外でも、英語や社会はもちろん、数学、物理、化学などの科目でも記述式問題が出題されている

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したがって、新しい共通テストへの「記述式問題の導入」は、その根拠となる事実認識が間違っていたということになる。

「記述式問題が出題されていない」という事実など、そもそも存在していなかったのだ。

「教育再生実行会議」メンバーの認識不足

そもそも、なぜ、これほどまでの明らかな認識ミスが放置され、そのまま政策として実現してしまったのか?

そこには、現政権の特徴の一つとも言える「専門家・現場の意見の軽視」がある。

今回の入試改革・教育改革の大きな流れを決定づけたのは、第2次安倍政権下の私的諮問機関である「教育再生実行会議」だが、そのメンバーシップには、教育関係者、とくに入試問題の専門家が圧倒的に少ない。

つまり、教育改革が、経済界・実業界の人たちや、その考えに同調的な考えを持つ人たちによって牛耳られてきた結果、入試の実態を正しく踏まえないままの改革が断行されてしまったのではないかというのが私の分析だ。

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