2019.11.04
# 大学入試

英語は氷山の一角、新共通テストの「国語」にも重大問題があった!

ただし、学生は慌てなくていい
原田 広幸 プロフィール

センター試験ではダメなのか?

出題される文章は「実用的な文章を主たる題材とするもの、論理的な文章を主たる題材とするもの又は両方を組み合わせたもの」とされている。つまり、現代文のうち、小説や文学的な文章を除いた評論文のような文章か、資料のような文章・図表などの出題となる。

配点は、マーク式問題は計200点でセンター試験と同じ、記述式の方は、マーク式とは別の配点となる予定だ。マーク式の方は、現代文2問、古文1問、漢文1問の計4大問、配点は大問ごとに50点で、記述式の方は、点数方式ではない「段階評価」(5段階)となる。

ご存じの通り、従来のセンター試験は、全教科・全問題が、マークシート式だった。それなのに、なぜ、いま記述式が導入されようとしているのか?

全問マーク式という出題形式は、センター試験の前身である共通一次試験から引き継がれたものだが、受験生の「公平性」を担保するため、そして膨大な量を短期間に採点しなければならないことから、採点の「正確性と効率性」を両立させるために導入されたものだ。

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たしかに、マーク式にも問題点はあった。とくに、センター試験導入からしばらくの間は、受験生が解答を単に選ぶ「テクニック」に走ってしまい、自らの頭で思考した解答を表現できないという批判があった。

ただ、30年以上続けられる中で、実施主体の大学入試センターも作問に工夫を重ねた結果、その精度も上がり、「受験生の学力を適切に測れない」という批判も少なくなってきたのである。

私の知る限りでは、受験関係者の多くは、全国一斉という試験の制限を考慮するならば、問題としてはレベルの高いものだという認識を持っている。

 

ではなぜ今回、共通テストの国語の問題に記述式が加わるのか。

導入決定は、センター試験を受けた後に受験する各大学の個別試験(2次試験)において、「記述式の問題が多くの大学で実施されていない」という意見が根拠となっている。

その意見によれば、国公立大学の2次試験において、記述式問題が課される割合が、40%ほどしかないというのである。それに対して、「これでは、受験生の思考力・表現力等の能力を適切に測ることができないではないか」という批判が出て、その批判が今回の入試改革の一つの根拠になったのだ。

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