卵子提供を受けてまで産みたいのか

私の場合は、2018年5月に自己卵子での不妊治療はほぼ万策尽きたということを悟り、そこではじめて海外で卵子提供を受けるという選択肢を先生から勧められた。即座に「はい、やります」とは答えられず、「人様から卵子提供を受けてまで子供が欲しいのか」という自問に真正面から向き合わざるを得なくなった局面でもあった。

この後数カ月は心が揺れた。周囲や友人の意見は三者三様であり、私自身の気持ちと覚悟がどうにも定まらないのである。同年齢で不妊治療を受けていた知り合いは、「子育ては本当に大変で、子供が憎らしいと思う局面だってあるらしい。そんな時に我慢できるのは、その子供が自分の血を引いているからではないか」という意見だった。

育児の中で、泣き止まない乳児に疲弊したり、思春期の言動に腹が立ったり。それが当然のこと Photo by iStock

また一方で、既に2歳の子供がいる友人は、「自分の子供に血や遺伝子のつながりを強く感じて、可愛いと思っているわけではない。今まで2年間べったり一緒に過ごしてきたからこそ情が沸いて愛おしいと思う」という意見。

私の母親は「自分のお腹を痛めて生まれてくる子なら同じでしょう。血がつながっていようがいまいが、子供は親とは別人格で親の思うようには育たないわけだし」とのこと。子供を産まないと決めている同い年の友人からは、「母親の血はひいていないが、旦那の血をひいているのだから、赤の他人というわけではない。自分の遺伝子を継いでいることがそんなに重要?」と核心を突く質問もあった。