人工知能(AI)の時代には、意外と「こんな人」が生き残る

歴史を知って正しく振舞う

世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』の著者として知られるウォルター・アイザックソン。そんな氏が、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの勧めで書き上げたのが『イノベーターズ』だ。コンピューターとインターネットが生まれてから、21世紀にデジタル革命が巻き起こるまで、その過程で先駆者、発明家、ハッカーたちがどう活躍したかを描き切った内容はまさに圧巻。その訳者であり、自身もパソコンの歴史とともに歩んできたという井口耕二氏がAI時代にこそ知っておきたい「デジタル革命の本質」に迫る――。 

最近、人工知能(AI)が大きく進歩している。将棋も囲碁も、プロ棋士を負かすほどのものが登場しているし、将棋界では、AIの指し手からプロが学ぶ形が広がっているという。ビジネスの世界でも活用されており、いろいろな事例がニュースで報じられることも増えている。

今後、AIがもっと進化すれば、たくさんの仕事がなくなるとまで言われるほどだ。

AIが大きく進歩した背景には、コンピュータの高性能化がある。いまのスマートフォンは、しばらく前のスーパーコンピュータを超えるほどの性能だったりするのだ。

 

最新パソコンが「富士通FM‐8」だった世代

1959年生まれの私はパソコン発展の歴史とともに歩いてきた世代、その高性能化を実感している世代だと言える。

最初に買ったパソコンは、富士通FM‐8。RAMがCPUに扱える限界の64キロバイトまでフル実装されているのが売りだったが、データを記憶しておく装置は内蔵されておらず、プログラムはカセットテープに記録したりしていた(オプションでフロッピードライブがあったが高くて買えなかった)。

いま、この文章を書いている仕事用デスクトップマシンは64ギガバイトもRAMを積んでいるし、データを記録しておくハードディスクを内蔵しているのも当たり前すぎて改めて言うほどのことでもない。

操作方法も、大きく変わった。最初はコマンドと呼ばれる文字列を打ち込む形だったなどと言うと、もう、年寄りの昔語りと言われかねない世界だ。

コンピュータとAIの進歩で、我々の暮らしは大きく変わったし、まだまだ大きく変わっていくはずだ。