2000年間も数学者を苦しめた「3つの難題」挑戦してみませんか?

円と同じ面積の正方形は描けるのか
横山 明日希 プロフィール

円の半径を1としたときに、円の面積は

1×1×π=π

となります。つまり、作図したい正方形の1辺の長さx(>0)は

x2=π

x=π

となり、1辺の長さπの正方形が描ければよいとわかります。

このπという長さを、すでに描かれている円をもとになんとかして測り、それで正方形を描ければ、作図可能という結論が出せるのですが……そうはいきません。

近似値で一見それっぽい形を描くことはできるのですが……。今回ここでは詳細は書けませんが、このπの長さを定規とコンパスだけでは作図することはできません。

古代から作図の可否について議論され続けたこの話は、先ほども触れたように19世紀にようやく作図不可能であることが厳密に証明されます。

この問題に対して、紀元前当時の数学者らはさまざまな証明方法でその可能性を肯定しようとしました。

円の一部を切り取った形と同じ面積になる正方形ならば作図可能であることがわかると、「やはりこの問題は作図可能ではないか」という声が強まったり、「円の中に正何十角形の正多角形を内接させ、その角の数を増やしつづけることで作図の方法が見つかった」という主張がなされたりと、いろいろな試みがこの問題に対して行われてきたのです。

このさまざまな努力、特に最後に触れた円に多角形を内接させ……という発想は、のちに円周率の近似値の話に発展していきます。この円周率に関する話は記事の後半で触れることにしましょう。

さて、作図問題2つ目の

・与えられた立方体の体積の二倍の体積を持つ立方体を作図することができるのか

も、似たような考え方で作図不可能であることを述べることが可能です。

与えられた立方体の2倍の体積を持つ立方体を作図することができるか?
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小さい立方体の体積を1としたら、大きい立方体の体積は2。小さい立方体の一辺は1になり、大きい立方体の1辺は「2の立方根」であることがわかります。

2の平方根の長さであったら、1辺が1の正方形の対角線の長さとなるので、作図はできるのですが、2の立方根の長さは作図することはできないのです。