イラストレーターの松尾たいこさんは、ファッショナブルで鮮やかな色彩も大人気。自身もファッションが大好きというのも納得です。しかし、ファッションが好きすぎて、絶対的な必要性がないのについつい買ってしまい、クローゼットがパンパンになってしまっていたとか。断捨離の本を読んでもうまくいかなかったという松尾さん、現在、多拠点でのミニマル生活をしているのですが、いったいどのようにしてその境地に至ったのでしょうか。

そこには、「1年間洋服を買わないチャレンジ」による大きな変化があったといいます。

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洋裁の得意だった母
自分の好みの服しか着せなかった義母

小さい頃からファッションが大好きでした。母が洋裁を仕事にしていたこともあり、いつもかわいい洋服を作ってもらい、幼稚園や小学校では周りの友達に嫉妬されるぐらい。

しかし継母が来てからというもの、彼女が気に入る洋服しか着ることを許されなくなってしまい……。結婚して実家を出てからは、それまでの鬱屈を晴らすように思いっきり好きなファッションを楽しむようになりました。

それまでは、ずっとお嬢さんっぽいファッションをさせられていた反動で、モード系のアヴァンギャルドなファッションを好み、「自分が稼いだお金だから好きに使っていいでしょ」とばかりにすごい勢いで、ほとんどファッションに時間もお金も費やしていたかもしれません。思い出すと怖くなるので、金額については計算しないようにしています。

「トップランナー」収録時のファッション。こういうアヴァンギャルドなファッションが大好きだった 写真提供/松尾たいこ

当時、私は体が弱かったこともあり、歩いてもすぐに疲れてしまうほど。洋服を買うのが1番の娯楽でした。大好きなのは伊勢丹新宿店で、一週間に一度は出かけていたと思います。「目をつぶっても歩ける」と豪語していた時期もありました。

また、仕事が忙しくなると、ストレス発散のために夜中にネットショッピングをしていました。ファッション誌も一時期は月に10冊以上は買って、「ああ、こんなのが今年は流行るのか」「これ着てみたいな」とチェック……。