# 地方創生

日本中でいま「地方創生」が大失敗している根本的理由

地方には可能性がある、しかし…
藤野 英人 プロフィール

地方創生が「失敗」するワケ

みらいまちLABOを立ち上げるときに私が考えていたのは、「朝日町をよくするだけではなく、朝日町をよくすることで富山県全体を、そして日本をよくしたい」ということでした。

〔photo〕gettyimages

地方創生の取り組みでは、どうしても「地元を元気にしたい」という気持ちが先立つものでしょう。しかし、もし「朝日町を元気にする」ことを目標にすれば、朝日町以外の人は関心を持ってくれません。「私たちの地元をよくしたい」というスローガンでは、人を集めることはできないのです。

大切なのは、朝日町には興味がないという人にもイベントに参加してもらうこと、そして「ここに来れば何か学びがある」と感じた人がまた足を運んでくれるようにすることです。

 

このように考えるようになった背景には、私自身の個人的な体験があります。

かつて長野県小布施町には、セーラ・マリ・カミングスさんという女性が主催する「小布施ッション(オブセッション)」というイベントがありました。毎月1回ゾロ目の日、そのときどきの「イケてる人」を講師に招き、その話を聞いたり参加者同士で交流したりするのです。

私はこのイベントに何度か参加し、おおいに刺激を受けました。さまざまな地域から人が集まり、問題意識を共有して議論できることの面白さはもちろん、何度か小布施に行っておいしいご飯を食べたり宿泊したりするうちに、小布施が好きになっている自分にも気づいたのです。